中国仏教と思想・歴史

中国人の宗教中国仏教と思想・歴史

松本浩一『中国人の宗教・道教とは何か』~道教の入門書としておすすめ!写真、資料も多数

道教は中国人の生活にあまりに深く根付いています。そして興味深いことに、儒教と仏教とも混じり合って今も信仰されているとのこと。これは日本人の宗教のありかたとも似ていますよね。

道教は日本人にとってはなかなかイメージしにくいものではありますが、この本では写真や資料も多数掲載されていますので視覚的にも優しい作りになっています。

解説も初学者でもわかりやすく読めるよう配慮されているのも嬉しいです。

道教の入門書としてぜひおすすめしたい一冊です。

儒教仏教道教中国仏教と思想・歴史

菊地章太『儒教・仏教・道教 東アジアの思想空間』~中国の宗教は何なのかを知るためのおすすめ入門書

著者によればこの本は入門書としての位置づけではありますが、この本で説かれることはものすごく濃いです。

この本では儒教、仏教、道教それぞれの教えや特徴を見ていきながらそれらがどのように絡み合っているかを見ていきます。

さらには「そもそも宗教とは何なのか」という直球ど真ん中の問題にもこの本では切り込んでいきます。これは面白いです!

私達の隣人である中国。その隣人の宗教は一体何なのか。意外とこれがわからない。そんな疑問をずっと持ち続けていた私にとってこの本は非常に刺激的で興味深いものがありました。

遊牧民から見た世界史中国仏教と思想・歴史

杉山正明『遊牧民から見た世界史』~私達の先入観を粉砕する刺激的な一冊!歴史を多角的に見る視野を得るために

この本では私たちが漠然と想像する遊牧民のイメージを根底から覆す作品です。また、単に遊牧民という存在だけにとどまらず私たちの歴史認識そのものを問う恐るべき作品となっています。

そして本記事のタイトルに「先入観を粉砕」と書きましたがまさにその通り。少なくとも私は思いっきり粉砕されました。

これまで様々なジャンルを読んできて、なるべく色んな視点から物事を見ていこうと意識していたにも関わらずこの様です。この事実にものすごく恥じ入ってしまいました。

この本を読めばきっと私と同じ思いになる方も多いのではないでしょうか。いやあ痛快な一冊でした。

ビジュアル大図鑑中国の歴史中国仏教と思想・歴史

『ビジュアル大図鑑 中国の歴史』~写真や図版多数のおすすめ資料集!見て学ぶ中国史!

この本は中国史を学ぶ上で非常に参考になると作品です。何と言っても圧倒的なボリュームの図版が最大の魅力です。しかもオールカラー!中国の歴史と文化をビジュアルで学べるありがたい作品です。中学高校時代にあった資料集のような存在ですね。

この本は素晴らしい写真が満載です。中国の壮大さ、文明の洗練さに度肝を抜かれること請け合いです。

中国の歴史07中国仏教と思想・歴史

『中国の歴史07 中国思想と宗教の本流』~印刷術がもたらした知の革命や仏教・儒教への影響を知るのにもおすすめ!

宋といえば私の中で平清盛の日宋貿易のイメージしかなかったのですがこの本を読んで驚きました。隋や唐と比べて印象が薄い宋ではありますが、中国文化が圧倒的に洗練されたものになったのはこの時代だったのでした。
本書ではそんな宋の歴史とともにその文化面も詳しく見ていくことができます。写真も豊富ですのでその見事な陶磁器の姿も見ることができます。視覚的にイメージできるのでこれはありがたいです。

そして私が最も驚いたのは印刷術の発明によってもたらされた革命的な変化です。「本を読む」という行為が決定的に変容したその瞬間が非常に興味深かったです。

中国の歴史06中国仏教と思想・歴史

『中国の歴史06 絢爛たる世界帝国 隋唐時代』~遣唐使、仏教、円仁についても学べる一冊!

日本史でも馴染み深い隋唐ですが、実際のところはどんな政治状況だったのかということはこれまで私もほとんど知りませんでした。隋や唐が巨大な勢力を誇った世界帝国だったという漠然としたイメージ以外はあまりありませんでした。それこそ豪華絢爛な中国文化というイメージです。

ですがこの本ではこれら隋唐がどのような経緯で建国され、衰退していったかを詳しく見ていくことになります。そして何より、中国全土を統治するというとてつもない難事業をどのように行おうとしていたのかというのは非常に興味深かったです。

現代のような通信手段がない中でどうやって広大な国土を治めるのか。そのことについて改めて考えさせられるのがこの本です。

中国の歴史05中国仏教と思想・歴史

『中国の歴史05 中華の崩壊と拡大 魏晋南北朝』~仏教興隆をもたらした梁武帝も登場!

これから先弾圧などの憂き目にも遭うことにはなりますが、中国仏教の発展に大きな影響を与えた時代が今作で説かれる魏晋南北朝時代になります。宗教は宗教だけにあらず。様々な社会要因も絡んで人々に伝わっていきます。

今作『中国の歴史05 中華の崩壊と拡大 魏晋南北朝』は時代背景と仏教のつながりについても知れるおすすめの一冊です。

ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。

中国の歴史04中国仏教と思想・歴史

『中国の歴史04 三国志の世界 後漢 三国時代』~『三国志演義』と史実との違いも知れるおすすめ参考書

三国時代は華々しい豪傑たちの舞台だけではなく、思想、文化面でも大きな意味を持つ時代でした。

この時代に中国に仏教が根付き、ゆくゆくは大きく花開いていくことになります。この本は仏教を学ぶ上でも非常に興味深い作品でした。そしてやはり三国志は面白いということを再確認した読書になりました。小説である『三国志演義』が面白いのはもちろんですが、史実そのものもやはりドラマチックで面白いということをこの本では知ることになります。

中国の歴史03中国仏教と思想・歴史

『中国の歴史03 ファーストエンペラーの遺産 秦漢帝国』~中国皇帝の誕生とその時代背景を学ぶのにおすすめ

前作『中国の歴史02 都市国家から中華へ 殷周 春秋戦国』では秦の始皇帝が生まれるまでの時代を見ていきましたが、今作ではいよいよ中国史の花舞台が始まってきます。

始皇帝が生まれた秦や、日本史ともつながりが出てくる漢や後漢の歴史をこの本で学んでいくことになります。

あの三国時代の前史となる時代背景を学べるのが本書です。中国全土を統一するのは誰か、そうした壮大な戦いがリアルな形となって生じたのはこの秦漢の存在があったからこそです。

また、中国において歴史がどのように編纂されてきたかということも学べるのも本書の嬉しいポイントです。始皇帝といえば「焚書坑儒」を行ったとよく言われますが、この言説の背景も知れるのもありがたかったです。

中国の歴史02中国仏教と思想・歴史

『中国の歴史02 都市国家から中華へ 殷周 春秋戦国』~秦の始皇帝や孔子、諸子百家が生まれた時代を学ぶのにおすすめ

この本では秦の始皇帝が中国を統一するまでの時代を学ぶことができます。人気漫画『キングダム』で語られる世界はまさにこの時代がベースとなっています。

また、中国の思想や宗教を学ぶ上でもこの時代は孔子や諸子百家が出てきた重要な時期となります。思想や文化も時代背景を離れて存在しえません。当時の中国の大まかな歴史を学ぶのにこの本は最適です。