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笠井亮平『モディが変えるインド』あらすじと感想~現代インドの政治経済、外交を知るのにおすすめ!

モディが変えるインド
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笠井亮平『モディが変えるインド』概要と感想~現代インドの政治経済、外交を知るのにおすすめ!

今回ご紹介するのは2017年に白水社より発行された笠井亮平著『モディが変えるインド:台頭するアジア巨大国家の「静かな革命」』です。

早速この本について見ていきましょう。

《現代インドの実相が見えてくる! 》

「SNSフォロワー数世界一のリーダー」といわれる第18代首相の姿を通して、現代インドの政治、経済、社会、外交を概観し、南アジア情勢と日印関係を気鋭の研究者がわかりやすく解説する。

「本書は、これまでモディが歩んできた道、彼の実績、首相としての言動や取り組みなどを通じて、政治、経済、社会、外交といった現代インドの諸相を描き出すとともに、よりいっそう存在感を高めるであろう同国の将来についても展望しようとするものである。また、インドの行く末は日本にとっても無縁ではない。近年、両国の関係緊密化が進んでいるが、そのことが持つ意味やインド側の意図はどのようなものなのか。こうした問いについて、単に二国間だけでなく、地域、さらにはグローバルな視点でとらえていくことも本書が取り組んでいくテーマである。」 (「プロローグ」より)

昨年11月、「トランプ・ショック」の陰でいきなり高額紙幣の廃止を宣言し、インド国民のみならず国際社会の度肝を抜いた首相ナレンドラ・モディ。そのカリスマ性や高い実務能力、大胆な政策、巧みな官僚操縦、そしてエリート階級の出身ではないたたき上げという点で、「インドの田中角栄」とも評される人物だ。本書は「SNSフォロワー数世界一のリーダー」と言われるモディの姿を通して、現代インドの政治、経済、社会、外交を概観し、南アジア情勢と日印関係についてわかりやすく解説した入門書である。

伸長著しいインドの台頭ぶりを示す指標は枚挙にいとまがない。しかし、存在感と重要性が増す一方で、インドは依然として「わかりづらい」という印象を持たれがちだ。「牛の保護」が重大な政治的・社会的イシューとなっているのはなぜか。今なお続くカースト制度や宗教対立の背景には何があるのか。地域と国際社会でのインドの興隆は日本にとって何を意味するのか。また、米中とどのように距離をとっていくのか――。長年にわたって南アジア研究に携わってきた著者がこうした疑問に丁寧に答え、巧みな筆致で現代インドの諸相をあぶり出す。写真・図版多数収載。

Amazon商品紹介ページより

近年インドは急激な成長を見せ、ついには中国を凌駕するのではないかというほどの勢いを見せています。BBCNEWSJAPANの「インド人口、中国抜き世界最多に 今年半ばに14億2860万人=国連」の記事では人口面でも今年中に中国を上回ることが書かれていました。

そんな成長著しい現代インドの政治経済、外交を知るのにこの本はうってつけの作品となっています。

今作『モディが変えるインド:台頭するアジア巨大国家の「静かな革命」』の主人公は書名にありますように2014年にインド首相に就任したナレンドラ・モディという人物です。

首相に就任するモディ(写真右) Wikipediaより

上の本紹介にありましたように、この本では複雑なインド社会をモディ首相という人物を軸に見ていくことになります。

モディ首相の簡単な略歴やその人柄、どのようにしてインド屈指の影響力を持つようになったのかがわかりやすく説かれます。

そしてモディ首相の政策やスローガンを通してインドの実態もあぶり出されてきます。モディ首相はインド国民から熱い支持を受けていますが、それは彼がインド国民の求めていることを強力なリーダーシップを発揮して実行に移しているからこそです。

もちろん、全てが順風満帆でうまくいっているわけではありません。インドという大国の隅から隅まで納得させる一律の政策など不可能です。複雑怪奇とすら言える多様性があるインドです。問題は山積みです。ただ、それでもなお国民に期待を抱かせる存在がこのモディ首相なのでした。

現代インドの政治経済、外交の概要を知る入門書としてこの本は非常に優れていると思います。

ぜひぜひおすすめしたい一冊です。

以上、「笠井亮平『モディが変えるインド』~現代インドの政治経済、外交を知るのにおすすめ!」でした。

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モディが変えるインド :台頭するアジア巨大国家の「静かな革命」

モディが変えるインド :台頭するアジア巨大国家の「静かな革命」

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この記事を書いた人

真宗木辺派函館錦識寺/上田隆弘/2019年「宗教とは何か」をテーマに80日をかけ13カ国を巡る。その後世界一周記を執筆し全国9社の新聞で『いのちと平和を考える―お坊さんが歩いた世界の国』を連載/読書と珈琲が大好き/

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