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「Reduta Jazz Club」を訪ねて~プラハのおすすめ老舗ジャズクラブ!ソ連抑圧時代にもチェコ文化を発信し続けた伝説的クラブ

目次

プラハのおすすめ老舗ジャズクラブ「Reduta Jazz Club」

前回の記事でチェコの大統領になった劇作家ヴァーツラフ・ハヴェルの『ハヴェル自伝』を紹介しました。

そしてその本の中で、ある「ジャズクラブ」のことが書かれていました。その箇所を読んだ時、私はかなり驚きました。

と言うのも、2019年私がプラハを訪れた時にたまたま立ち寄ったのがそのジャズクラブ「Reduta Jazz Club」だったのです。(以下レドゥタと呼びます)

私がレドゥタを訪れたのは、ネットでここが老舗でおすすめなジャズクラブだという情報を見たからでした。そのレドゥタがチェコの歴史を語る上でものすごい役割を果たしていたとは本当に驚きました。

というわけで、今回はその有名な老舗ジャズクラブ「レドゥタ」についてご紹介していきます。ぜひプラハに行かれる際の参考にして頂けると幸いです。

Reduta Jazz Clubとは

まず、レドゥタのHPよりこのクラブの概要をご紹介します。

Reduta Jazz Club公式HPより

Reduta Jazz Club

有名なジャズクラブRedutaの歴史は、1958年に始まります。ヨーロッパで最も古いクラブの1つとして、あらゆるジャンルの1,000人を超えるアーティストを代表し、この種のクラブの中で最も古く、最大の大手アートエージェンシーPragokoncertBohemiaに属しています。ヨーロッパ。

クラブは今年で60周年を迎え、有名な英国の日刊紙TheGuardianによってヨーロッパのトップ10ベストジャズクラブに繰り返し選ばれました。オリジナルのレトロな雰囲気、心地よい親密な環境、卓越した音楽音響の体験は、世界中のVIPセレブリティ、世界をリードする政治のパーソナリティ、トップの国際貿易、その他多くの重要なパーソナリティを含む本物のジャズファンを魅了します。 

過去には、ビル・クリントン、ヴァーツラフ・ハヴェル、ヴァーツラフ・クラウスなど、40カ国以上の会長がクラブを訪れました。

Reduta Jazz Clubは、世界のジャズの最も有名な伝説を紹介し、プラハで唯一、優れたBIG BANDSHOWSを紹介するクラブです。

これまでに、クラブは4万回以上のミュージカル公演と3万回以上の演劇公演を行ってきました。クラブの素晴らしい音響(共鳴ロッドを備えたホールサウンドシステムのおかげで)は、ペトロフコンサートピアノによって補完されます。

http://www.redutajazzclub.cz/

このクラブプロフィールを読んで頂ければこのクラブがいかにものすごい場所かがわかると思います。公式HPには他にも色々な情報が出ていますのでぜひご覧になってください。

『ハヴェル自伝』によると、ソ連時代にチェコは自由な文化を抑圧されていました。ソ連のプロパガンダに沿わないものはすべて弾圧の対象でした。

しかしチェコの自由な精神を守るために演劇やロック、ジャズミュージックなどを通して戦う人達がいたのです。文化こそが人々の精神の自由であり、一人一人の自由を守ることになると信じ、舞台から発信し続けたのです。その舞台のひとつがこのレドゥタだったことに私は衝撃を受けたのでした。

Reduta Jazz Clubを訪ねて~私の2019年レドゥタ体験レポート

では、ここから私が2019年4月に実際にレドゥタを訪れた際の様子をご紹介していきたいと思います。

レドゥタはプラハの中心部にあります。ですのでどのエリアからも交通の便は抜群です。

トラム沿いでもありますので近くまではトラムで、そこからはプラハの美しい街並みを散策しながらお店に向かうのも楽しいです。

こちらがお店の入り口です。雰囲気がありますね。わくわくします。

早速中に入っていきましょう。

建物の中に入り、少し進むと入り口があります。

すると、すぐにチケット売り場があります。私はあらかじめ予約をしていたのでスムーズに入場手続きができました。ネットから簡単に予約できますので、あらかじめ予約することをお勧めします。

チケットをもらうと、クロークで荷物を預けいざライブホールへ。

ホールは想像していたよりも広かったです。見てわかるように座席の配置が入り組んでいます。係の方に案内されてホールの中に入っていきます。

私の席は黄色い円で示したところでした。

あらかじめチケットを予約していたのと、一人だったおかげか私の席はステージからものすごく近い所でした。

早くいかないと席が埋まってしまうと、行く前は焦っていたのですが、どうやら席は事前に決められていたようです。念のためオープンと同時に行ったのですがそこまで焦る必要はなかったようです。

席から見たステージです。ものすごく近いです。スタッフさんがライブの準備をしています。これは期待大。

座席の背もたれ部分を見てみると、あのソニー・ロリンズの名が入ったプレートが。

周りを見てみると、こうしたプレートがたくさんあることに気づきました。ここで演奏したジャズ界のレジェンド達の名がここに刻まれているのでした。レドゥタがいかにすごい所なのかを感じました。テンションが上がります。

バーカウンターもとってもオシャレです。サックス型のビールサーバーから注がれるチェコビール。

チェコはビールが美味しいことで有名です。世界屈指のビールを味わいながらライブのスタートを今か今かと待ち受けます。

・・・それにしてビールが美味い・・・!チェコに行ったらとにかく飲んでみてください。ビール好きにはたまりません。

さあ、いよいよライブの始まりです!

この日はちょうどレドゥタを拠点とするビックバンドのライブでした。

目の前で演奏される大迫力のサウンドに圧倒されました。文化の都プラハで聴く音楽は最高です。

この日のライブで私が特に印象的だったのが、演奏している彼らがものすごく楽しそうにしていることでした。すごく和気あいあいとしていて、お客さんと一緒に音楽を楽しもうという雰囲気がものすごくあったのです。

不思議なことに、そういうのってけっこう伝わってくるものですよね。こっちもどんどんうきうきした気持ちになっていきます。ハッピーなジャズ。そんな印象がものすごく残っています。

私はこの旅の後半、ニューヨークの名門ジャズクラブ、Blue NoteBirdlandにも足を運びました。

この2つのジャズクラブも忘れられない強烈な思い出となりました。

ですがこの二つのジャズクラブでのライブとレドゥタのライブは全く異質なものとして私の中に残っています。

先程私はレドゥタでのライブが楽しい、ハッピーな演奏に聞こえたと申しました。

それに対しニューヨークで聞いたライブはトッププロたちがしのぎを削るものすごくヒリヒリしたガチンコ勝負のような感覚を受けたのです。もちろん、ライブはすごく楽しかったです。これが超一流の演奏なんだと圧倒されました。プレイヤーも観客を楽しませようとしてくれます。実際に彼らも楽しそうでした。

ですが、トッププロたちの繰り広げるシリアスなヒリヒリ感はプラハで感じたものとは全く違いました。その違いは今でも強烈に残っています。

もちろん、演奏する曲目や誰が演奏するかによって聞こえてくるものは全く異なります。ましてプラハとニューヨークでは場所も文化も全く違います。

ただ、レドゥタで感じたあのハッピー感は突き抜けて不思議な感覚だったように思えます。

ですが『ハヴェル自伝』を読んだ今となっては、文化を抑圧され続け、それでも音楽を通して自由のために戦い続けた歴史があるからこそこうしたハッピー感があるのかなと思えるような気がします。

たった1回のライブを聞いただけでは本当のことはわかりません。ですがあの日私が感じたハッピー感はたしかに存在したように今でも思えるのです。とにかく楽しい夜でした。最高のライブ体験だったのは間違いありません。

ライブを堪能した後の幸福感を味わいながらの帰り道。プラハは治安もいいので恐怖感なく歩くことができます。ちょっと足を伸ばして美しいヴァーツラフ広場までぶらぶらするのも楽しいです。

プラハは街並みそのものがあまりに美しいです。どこを歩いてもうっとりします。

最高のライブを聞いた後の帰り道の幸福感たるやもう・・・

プラハは私の大好きな街です。いつかまた行けたらなと心から願っています。

プラハについてはこちらの世界一周記でその魅力を紹介していますのでぜひこちらの記事もご覧ください。

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プラハに行かれる際はぜひレドゥタに足を運ばれることをお勧めします。

以上、「Reduta Jazz Clubを訪ねて~プラハのおすすめ老舗ジャズクラブーソ連抑圧時代にもチェコ文化を発信し続けた伝説的クラブ」でした。

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この記事を書いた人

真宗木辺派函館錦識寺/上田隆弘/2019年「宗教とは何か」をテーマに80日をかけ13カ国を巡る。その後世界一周記を執筆し全国9社の新聞で『いのちと平和を考える―お坊さんが歩いた世界の国』を連載/読書と珈琲が大好き/

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