経済学

マルクス・エンゲルス著作と関連作品

ダニエル・カーネマン『ファスト&スロー 』概要と感想~人間は不合理な存在であることを学べるおすすめ作品!

人間の行動には不確実な要素が混じる。理屈通りには動かない。

そうしたことを改めて理解し、そのメカニズムを知ることで誤解や錯覚は減るかもしれない。また、他者への寛容さももっと持てるかもしれない。

そうした面でもこの本は非常に有益なのではないかと思います。とても興味深く、刺激的な作品です。行動経済学を学ぶ上でおすすめな1冊です。

マルクス・エンゲルス著作と関連作品

R・セイラー『行動経済学の逆襲』概要と感想~従来の経済学と行動経済学は何が違うのかを知るのにおすすめの作品

すべてを合理的に考え、数式によって経済を理解し、実際にそれを適用しようとしてもそううまくはいきません。もしそれが可能なら経済はもっとうまく回せるはずではないか。うまくいかないならばそもそも前提からして間違っていたのかもしれない。

ということで著者の長年の研究と行動経済学者のグループが辿った道のりを知ることができます。

これまで私がブログで更新してきましたマルクスについて考える上でも非常に興味深い視点を与えてくれました。これはありがたい作品でした。

インド思想と文化、歴史

サティシュ・クマール『君あり、故に我あり』~ジャイナ教の視点から見た共存共生の人生哲学とは

サティシュ・クマールの思想は世界を様々なつながりから見ていく広い視野が特徴です。これは読んで頂ければすぐにわかると思います。決して難しいことは書かれていません。むしろその読みやすさに驚くと思います。ですだだからといってその教えが浅くて軽いものだということは決してありません。その教えの深さに思わず頭が下がるほどになることは間違いありません。

これはものすごい名著です。ぜひおすすめしたい1冊です。

インド思想と文化、歴史

シューマッハー『スモール・イズ・ビューティフル』~仏教経済学を提唱!経済成長至上主義の現代のあり方に警鐘を鳴らした作品

シューマッハーはイギリスを拠点にした経済学者で、際限なく拡大する経済に警鐘を鳴らし、自然との共存を前提とした経済に移行することを提唱しました。

そしてなんと、シューマッハーは「仏教経済学」なるものをこの本で説きます。仏教的な世界の見方を通して持続可能な経済を求めていく、そうした説を彼は提唱するのです。

西欧をまるまま「理想視」する傾向が未だに強いように感じる昨今、こうした問題提起を与えてくれる本書はとても貴重なものなのではないでしょうか。ぜひおすすめしたい一冊です。

マルクス・エンゲルス著作と関連作品

マルサス『人口論』概要と感想~リカード、マルクスにも大きな影響を与えたマルサスの人口論とは

リカードの作品を読んだ後だとマルサスの文章は非常に優しく感じられます。想像していたよりもはるかに読みやすくまとめられている本だなというのが私の感想でした。

有名な「マルサスの法則」の出典を読むことができたのは私にとってもありがたい経験となりました。こうした経済学の作品をマルクスやエンゲルスは必死になって勉強していたんだなと思うと私も身が引き締まる思いになりました。

マルクス・エンゲルス著作と関連作品

リカードウ『経済学および課税の原理』アダム・スミスの後継者~マルクスに大きな影響!

当たり前のことではありますが、マルクスも無から『資本論』をはじめとした経済理論を生み出したわけではありません。マルクスは鬼のような勉強家です。マルクスはこうしてアダム・スミスやリカードウの著作を読み耽り、自らの説を構築していったのでありました。

そうしたマルクスの側面を知る上でもこの本を読めたのは大きな意味があったなと思います。

私自身はこの本が難しすぎて完全にお手上げでしたがウルリケ・ヘルマンの解説によってこの本の大きな意味を知ることができました。

この本は解説と一緒に読むことをお勧めします。

マルクス・エンゲルス著作と関連作品

堂目卓生『アダム・スミス』概要と感想~「見えざる手」の誤解を解くおすすめ参考書

この作品はスコットランドの経済学者アダム・スミスの『道徳感情論』と『国富論』についての参考書です。

アダム・スミスといえば「神の見えざる手」で有名です。

しかしこの「見えざる手」が通俗的な理解では誤解されているというのがこの本で学ぶことができる最大のメリットです。

アダム・スミスが『国富論』で本当に言いたかったのは何だったのか。それをこの本でじっくりと見ていくことになります。

おすすめマルクス・エンゲルス伝記

ウルリケ・ヘルマン『スミス・マルクス・ケインズ よみがえる危機の処方箋』~古典経済学の流れを知るのにおすすめ!

マルクス以前とマルクスはどこが違うのか。マルクス以後とマルクスは何が違うのか。

この本はそうしたことを比べながら見ていくことができるので非常にわかりやすいです。やはり比べてみて初めて見えてくることもありますよね。

マルクスのことを歴史の流れ、時代背景と絡めながら見ていけるこの本は素晴らしいです。非常に広い視野で書かれた逸品です。

これはぜひぜひおすすめしたい1冊です。マルクスだけでなく、アダム・スミスやケインズを学びたい方にもおすすめです。