ドブロブニク旧市街とアドリア海小型遊覧船クルーズを堪能 クロアチア編③
大満足!ドブロブニク旧市街とアドリア海小型遊覧船クルーズ 僧侶上田隆弘の世界一周記―クロアチア編③
大満足の城壁巡りを終え、ぼくは旧市街を散歩することにした。
メインストリートのプラツァ通り。
晴れているおかげで昨日と打って変わってとても賑やかな雰囲気。
旧市街にはドブロブニク大聖堂をはじめとして、いくつも大きな教会がある。
教会内はひんやりしていて気持ちがいい。
ドブロブニクは日差しが強いので、少し休みがてら教会でのんびりお参りするのもおすすめだ。
厳かな雰囲気の中でしっかりと力を充電し、再び外へ出かけよう。
ドブロブニク旧市街は城壁内にとにかく建物がびっしりと建てられている。
そのため、狭い路地がいたるところに走っている。
そしてこれがまたいい味を出しているのだ。
ふらっと気が向くままに路地へと入り込む。
そこには美味しそうなレストランやお土産屋さんがあったり、はてはふつうの民家があったりする。
迷路のように入り組んだ狭い道を当てもなく散策するのは旅情緒を刺激するものだ。
ちょっとした探検気分を味わうことができる。
でも、そんな小路に入ってしまって危なくないの?
そう思われた方もおられるかもしれない。
ぼくもここに来た当初はそんなことができるとはまったく思っていなかった。
しかし、この日ゆっくり旧市街を歩いていてぼくは気づいたのだ。
ここはものすごく治安がいい場所だと。
まず上の写真でもわかるように、普通に子供連れで楽しそうに歩いている人達がいる。
他にも家族で来ている観光客も多く、子供たちはテーマパークにいるかのように楽しんでいる。
また、ここですれ違う観光客はずいぶんと皆リラックスしているように感じられた。
そう。ここはリゾート地なのだ。
ある程度経済力がある人たちがバカンス先としてここを訪れている。
一応ぼくはボスニアでの教訓もあるので警戒レベルをかなり上げて散策している。
警戒していたからこそなのか、他の観光客の緩い雰囲気が余計に感じられた。
そして1番気になったこと。
それは物乞いがいないことだ。
ドブロブニクに着いてからまだ1度もそういった人を見ていない。
やはりクロアチアは経済状況がボスニアとはまるで違う。
ここドブロブニクはぼくが訪れたプラハやクラクフと同じように日本人でも訪れやすい安全な観光地と言えるだろう。(とはいえ、スリには注意すべきだけれども)
ヨットハーバーに出てみる。
ここではクルーズの受付が何社もあって、呼び込み合戦になっていた。
ぼくは当初クルーズに参加する予定はなかったのだが、城壁であまりにも感動してしまったので急遽クルーズに参加してみることにした。
ぼくが乗ったクルーズ船はこちら。
かなり小型。
8人くらいまでしかお客さんは乗れない。
だが、これでいい。
ぼくはプラハで学んだ。
クルーズは小型船がベストだということを。
早速出航。
髭を生やしたワイルドなおじいさんが船長だ。
ヨットハーバーを離れていざアドリア海へ。
優しく頬をなでるような潮風が心地よい。
透明な青い海を船はゆっくりと進んで行く。
城壁沿いに進んで行く。
あぁ、本当に美しい。
不意に目頭に熱いものを感じる。
ぼくは今、感動している・・・
感動している自分に、今気づいた。
自分がようやく立ち直ったことに気づいた瞬間だった。
目の前のものを心の底から楽しんでいる。この感覚は今日を迎えるまで久しく感じることができなかったものだ。
目の前のことを見るのではなく、観る。
観察することは、見ることとはまったく異なる経験をもたらす。
モスタルで得た旅の転換点をまさしくここで実践することができた。
きっとこれからの旅も心が震えるような体験がぼくを待っていることだろう。
ぼくの前途が急に晴れ晴れと広がりだしたような気がした。
そして船は城壁周辺から反転して沖へ向かう。
やっぱり小型船にして大正解。
海面からものすごく近い。
海を感じることができる。
そして全て特等席。視界も良好!
吹き抜ける風も心地よい。
そして船は離島の洞窟に向かう。
水の透明感が素晴らしかった。
洞窟と綺麗な海のセットは間違いない組み合わせだ。
ドブロブニク周辺の海ではカヌーをしているグループとたくさんすれ違った。
ここドブロブニクでは、オプショナルツアーのカヌーは大人気なアクティビティなよう。
たしかにこんな綺麗な場所でカヌーができたら楽しいだろなと思う。
さて、沿岸を遊覧しながらヨットハーバーに帰ってきた。
城壁巡りに続いてこのヨットクルーズも大満足であった。
楽しい。
自分でも驚くほど楽しんでいる。朝からたくさん動いているのに疲れをまるで感じない。
モスタルでの休息の時間はずいぶんとぼくに余裕を与えてくれていたのかもしれない。
そしてドブロブニクの素晴らしい景色が精神的にも元気を与えてくれているのかもしれない。
とにかく、ドブロブニクはものすごく良い所というのがよくわかった午前中の散策であった。
続く
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