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夜間入場のアルハンブラ宮殿~ライトアップされた宮殿を堪能 スペイン編24

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雰囲気抜群!夜間入場のアルハンブラ宮殿~ライトアップされた宮殿を堪能  僧侶上田隆弘の世界一周記―スペイン編24

日中堪能したアルハンブラ宮殿を今度は夜に再び訪れる。

アルハンブラ宮殿の夜間入場は22時から。

22時からの入場チケットを予約したかったのだが2か月前の段階ですでにその時間は売り切れ。

やはり1番乗りで宮殿に入りたいというのは皆同じらしい。もっと早く予約しておくべきだった。

それでも22時15分入場の枠はなんとか確保。

21時過ぎに宿を出発しいざアルハンブラ宮殿へ。

暗闇の中ライトアップされたイスラーム建築の至宝をこれから堪能するのだ。

さすがはスペイン。

21時半前ではまだまだ明るい。

21時45分頃には暗くなり始める。

夕暮れのアルバイシンの街並み。

日もほとんど沈みかけてきた。

22時頃にはすっかり夜という雰囲気。

そろそろ入場列に並ばなくては。

入場列に並ぶと、そこからアルバイシンの夜景を見ることができた。

丘の上に立つアルハンブラ宮殿はアルバイシンの夜景を堪能するには最高のスポットだ。

さて、これからいよいよ入場。

薄暗い部屋。

太陽の強烈な光に照らされた昼のアルハンブラとはまた違った雰囲気。

さらに日中よりも人の数も少ないので静かに感じる。

暗闇の中でぼんやりと浮かび上がるかのよう。

ライトアップの柔らかな光が幻想的な雰囲気を醸し出す。

かつて電気もなかった時代、ここに住んでいた王族はどんな生活をしていたのだろうかとふと思ってしまった。

いくら火で明かりを灯していたとしても、きっとこれよりももっと暗かっただろう。

夜景の見える回廊を通り、いよいよライオンの中庭へ。

昼間来た時にはすっかり魅了されてしまったライオン宮。

ライトアップはさぞかし美しいにちがいない。

期待が高まる。

いた!ライオンだ!

薄暗い中庭の中心でスポットライトを浴びるライオンの噴水。

柱の森から覗くライオンの噴水を撮影。

静寂の中、噴水の水音だけがこの空間に流れる。

暗闇の中で白く輝くライオンの噴水はあまりにも、あまりにも美しかった。

そしてここまでの写真を見てお気づきの方もおられるかもしれないが、この中庭には人が全然いない。

というのも、ぼくはこのライオンの中庭をめがけて一目散でここまでやってきた。

夜間入場が始まるのは22時。

そしてぼくが入場したのは22時15分。

他の観光客は入場から一つ一つじっくりと時間をかけて歩いていたのだが、ぼくはそれらには目もくれずここまですたすた歩いてきたのだった。

だからこそ誰もいない静寂のライオンの中庭に一番乗りでお目見えすることができたのだ。

ぼくの目的はこのライオンの中庭にある。

ここに全てを賭けたかったのだ。

ぼくは閉館時間の23時半のぎりぎりまでライオンの中庭に滞在した。

本当に素晴らしい時間だった。

はるばるここまで来てよかったと心の底から思える。

出口の前でもう一度アラヤネスのパティオを通れる。

名残惜しいが時間切れだ。

時間は間もなく深夜12時。

暗い夜道を歩いて帰る。

ぼくの他にも歩いて帰る観光客の人たちがいたのでその人たちに合わせて歩く。

いくら近年治安が良くなってきたと言われているグラナダとはいえ、さすがにこんな暗い中で一人で歩くのは危険と判断した。

タクシーで帰るという選択肢も十分ありだと思う。

いや、今思えばタクシーの方がやはり安全だし楽に帰れただろう。

宿が近かったとしてもタクシーの利用をお勧めする。

人通りも少なくちょっと怖かったが無事に帰還。

大満足の夜間入場であった。

続く

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この記事を書いた人

真宗木辺派函館錦識寺/上田隆弘/2019年「宗教とは何か」をテーマに80日をかけ13カ国を巡る。その後世界一周記を執筆し全国9社の新聞で『いのちと平和を考える―お坊さんが歩いた世界の国』を連載/読書と珈琲が大好き/

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