コナン・ドイル『緋色の研究』あらすじと感想~シャーロック・ホームズシリーズの記念すべき第一作目!
コナン・ドイル『緋色の研究』あらすじと感想~シャーロック・ホームズシリーズの記念すべき第一作目!
今回ご紹介するのは1887年にコナン・ドイルによって発表された『緋色の研究』です。私が読んだのは新潮社版延原謙訳、2020年第131刷版です。
早速この本について見ていきましょう。
超人的な推理、驚愕の展開。天才ホームズ、最初の事件。
Amazon商品紹介ページより
100年以上にわたり全世界を魅了する名探偵の記念すべきデビュー作。
「月9」TVドラマ化!
「シャーロック」フジテレビ系にて2019年10月7日スタート。
名探偵にディーン・フジオカ、相棒・ワトスンは岩田剛典。
文学の知識─皆無、哲学の知識─皆無。毒物に通暁し、古今の犯罪を知悉し、ヴァイオリンを巧みに奏する特異な人物シャーロック・ホームズが初めて世に出た、探偵小説の記念碑的作品。ワトスンとホームズの出会いから、空家で発見された外傷のないアメリカ人の死体、そして第二の死体の発見……と、息つく間もなく事件が展開し、ホームズの超人的な推理力が発揮される。
2019年にフジテレビ系でディーン・フジオカと岩田剛典がタッグを組み話題になった『シャーロック』ですが、その原作となったシャーロック・ホームズシリーズの記念すべき第一作目が本作『緋色の研究』になります。
この作品ではまずシャーロック・ホームズとワトスンの名コンビの出会いが語られます。
真面目な元軍医ワトスンから見たホームズは奇妙奇天烈な変人そのもの。ですが彼の異常とも言える洞察力、推理力にワトスンはあっという間に面を食らうことになります。このシャーロック・ホームズシリーズは基本的にこのワトスンの一人称語りで進んでいくことになります。つまり私達読者は何も知らないワトスンと共に事件の経過を追っていくことになるのです。このワトスンの一人語りというスタイルがシャーロック・ホームズシリーズの大きな魅力となっていることは間違いありません。
と言いますのも、ワトスンは真面目で善良な常識人です。そんな彼が奇妙奇天烈な天才探偵シャーロック・ホームズの奇行や名推理を間近で見ていくわけです。当然彼はそのひとつひとつに驚愕し感嘆するのですが、それは私達読者も一緒です。私たち読者はまさにワトスンの目で天才シャーロック・ホームズの華々しい活躍を味わうことになります。この臨場感がシャーロック・ホームズシリーズの最大の魅力でしょう。とにかく面白い!
そして驚くべきことに「推理もの」なのに何度読んでも面白いというのがまた素晴らしい点です。
殺人のトリックがわかっていても何度も読んでしまう。これはやはりコナン・ドイルの巧みなストーリー展開あってこそです。突飛なトリックであっと言わせるのも「推理もの」の面白さですが、それだけでは説明がつかない面白さがあるのがシャーロック・ホームズシリーズの魅力です。現に私はこのシリーズを何度も何度も読み返しています。展開を知ってても面白いというのは超一流の作品の証ですよね。世界中にホームズファンがいるのがよくわかります。
さて、シャーロック・ホームズシリーズの記念すべき第一作目の『緋色の研究』ですが、そもそもこのタイトルがオシャレでたまりません。なぜこのようなタイトルになったかは本書の中頃に出てきます。ま~とにかく格好良い!あえてここでは書きませんが、私はそれを読んだ時痺れました!ホームズ、格好良すぎます!
物語の内容自体はネタバレになるのでここではお話しできませんが、単に殺人事件の解決をするだけでなく、もっと大きな物語がこの作品では展開されていくことになります。直接的な事件だけでなく、それを含めたもっと大きな物語が並行して説かれる点にこの作品の奥深さがあります。
文庫本にして230ページほどと、読書初心者にも非常に読みやすい分量になっています。最近、「本は普段あまり読まないのですが、そういう私でも読みやすくて面白い小説はありますか」と聞かれることが増えてきたのですが、そんな時私は迷わずこのシャーロック・ホームズシリーズをおすすめしています。特にこの『緋色の研究』はシリーズ第一作目ということで次に繋がる作品でもあります。続編の『四つの署名』や『シャーロック・ホームズの冒険』は特におすすめです。この作品を入り口にシャーロック・ホームズシリーズやミステリーに手を伸ばして頂ければ私としては何より嬉しく思います。ミステリー小説の面白さを知るにはこの作品は最適です。
時代を超えて世界中で愛される名作中の名作です。
ぜひぜひおすすめしたい一冊です。まずは気軽にこの本を手に取ってみてはいかがでしょうか。
以上、「コナン・ドイル『緋色の研究』あらすじと感想~シャーロック・ホームズシリーズの記念すべき第一作目!」でした。
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