MENU

金谷俊一郎『金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本』概要と感想~大学受験でもお世話になった日本史のおすすめ入門書!

金谷俊一郎
目次

金谷俊一郎『金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本』概要と感想~大学受験でもお世話になった日本史のおすすめ入門書!

今回ご紹介するのは2015年に東進ブックスより発行された金谷俊一郎著『金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本 原始・古代史 改訂版』です。

早速この本について見ていきましょう。

■大人気『金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本』の改訂版がついに完成!
改訂にあたり、本文内容・イラスト・地図など全面的に見直し、さらに日本史の土台固めに最適な参考書に生まれ変わりました。(中略)
日本史の土台固めに、絶対の自信を持っておすすめできる商品です。

Amazon商品紹介ページより ※私が読んだのは旧版でしたが商品ページのリンクは最新版のものを紹介しています

この本は日本史の初歩の初歩を学ぶのに最適の参考書です。何といっても、この本は私が大学受験でお世話になった参考書でもあります。私が使っていたのはかつての古いバージョンではありましたが、当時においてもこの参考書は何度も何度も読み返して勉強した懐かしいシリーズです。

そして今私は十数年ぶりにこの改訂版を新たに手に取ることになりました。

これまでインド、スリランカ、中国の仏教を学んできた私でありますが、いよいよここから日本仏教へと突入していきます。そんな私にとって、日本の歴史をざっくりと振り返ることができるこのシリーズは格好の参考書ではないかと閃いたのです。

そしてその閃きは大正解。やはりこのシリーズは間違いありません。とにかくわかりやすく、読みやすい。そして時代の流れがスムーズに頭に入ってきます。

金谷先生の本はまさに授業を受けているかのようです。このシリーズについて金谷先生は本書冒頭で次のように述べています。

歴史の「なぜ」に踏みこもう

私はいつも言います。日本史は暗記科目ではありません。羅列してある用語を丸暗記するのは、たいがい限界があります。でも、納得して頭に入れた知識は忘れにくいものです。

じゃあ、どうやって納得したらいいのか?ある日、読者のみなさんが「なぜこの事件がおこったのか」という疑問にぶつかったとします。解決したい。でも、解決してくれるものがなければ、「まあいいや」とあきらめてしまうでしょう。

本書は、東進ハイスクールでの私の授業の持ち味を最大限に生かし、再現したものです。私はいつも、物事の因果関係と用語の意味については、できるだけわかりやすくお話しするよう心がけています。本書を読んで、まず納得してください。そうすれば一見退屈に見える大学受験の日本史も、ドラマチックに展開していることがわかり、暗記という退屈な作業にとどまらない、とてもおもしろい学問になるはずです。

東進ブックス、金谷俊一郎『金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本 原始・古代史 改訂版』P2

そうです。この「歴史のなぜ」を問う姿勢。私は高校時代、それを金谷先生から教わったのです。そしてその姿勢は今も変わりません。私は歴史が大好きです。特にある出来事が起こったその背景、つまり「なぜ」を探求するのが好きなのです。

今思い返せば私の仏教や宗教を学ぶ際のモットー「宗教は宗教だけにあらず」という姿勢もここに繋がってくるのかもしれません。

そう考えると大学受験の勉強というのは一生を左右しかねない大事な学びなのだなということを実感します。大学受験の勉強なんて社会に出たら何の意味もないということも言われますが、私はそうとは思いません。日本史だけでなく、全ての教科で何かしらの道筋は必ず見えてくるのではないでしょうか。

さて、話は少しそれてしまいましたが日本史の流れをざっくりと学ぶにはこの本は非常におすすめです。

専門用語の羅列や丸暗記ではなく、歴史の流れを「なぜ」という視点で学んでいく本書は実に貴重です。

ぜひぜひおすすめしたいシリーズです。

以上、「金谷俊一郎『金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本』概要と感想~大学受験でもお世話になった日本史のおすすめ入門書!」でした。

Amazon商品紹介ページはこちら

金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本【三訂版】原始・古代史 (東進ブックス 名人の授業)

金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本【三訂版】原始・古代史 (東進ブックス 名人の授業)

次の記事はこちら

あわせて読みたい
河内春人『倭の五王』概要と感想~5世紀頃の東アジア情勢と日本外交を学べるおすすめ本!古代日本は想像... 本書を読んでいると、古代日本を含めた昔の首脳部がいかに海外情勢を詳しく知っていたかに驚くことになります。現代のような通信手段もなかった時代にどうしてそんなに海外のことを知れたのかと驚くばかりでした。 古代日本は私たちが想像するよりはるかに国際的な世界を生きていたようです。

関連記事

あわせて読みたい
吉田一彦『民衆の古代史』あらすじと感想~『日本霊異記』から見えてくる古代の仏教と人々の生活を知る... 今作は奈良時代の僧景戒によって書かれた『日本霊異記』をもとに当時の人々の生活を見ていく作品です。 日本仏教を考える上でも非常にありがたい作品でした。ぜひぜひおすすめしたい作品です。
金谷俊一郎

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

真宗木辺派函館錦識寺/上田隆弘/2019年「宗教とは何か」をテーマに80日をかけ13カ国を巡る。その後世界一周記を執筆し全国9社の新聞で『いのちと平和を考える―お坊さんが歩いた世界の国』を連載/読書と珈琲が大好き/

目次