コナン・ドイル『恐怖の谷』あらすじと感想~シャーロック・ホームズシリーズで私が一番好きな作品!
コナン・ドイル『恐怖の谷』あらすじと感想~シャーロック・ホームズシリーズで私が一番好きな作品!
今回ご紹介するのは1914年にコナンドイルによって発表された『恐怖の谷』です。私が読んだのは新潮社、延原謙訳、2012年第107刷版です。
早速この本について見ていきましょう。
ホームズvsモリアティ。事件の背後に、宿敵モリアティ教授の姿が見え隠れ。
Amazon商品紹介ページより
もはや巨匠の域に達した著者、最後の長編。
「月9」TVドラマ化!
「シャーロック」フジテレビ系にて2019年10月7日スタート。
名探偵にディーン・フジオカ、相棒・ワトソンは岩田剛典。
ホームズのもとに届いた暗号の手紙。時を同じくして起きた暗号どおりの殺人事件。サセックス州の小村にある古い館の主人が、散弾銃で顔を撃たれたというのだ。事件の背後には、宿敵モリアティ教授の影が垣間見える――
捜査に当ったホームズが探り出したのは、20年前のアメリカに端を発する、恐怖の復讐劇だった。推理、冒険、恋、友情を描ききったホームズ・シリーズ最後の長編。
タイトルにも書きましたが今作『恐怖の谷』はシャーロック・ホームズシリーズの中で私が最も好きな作品です。
この本の巻末解説に「一般にはドイルの代表作と見なされている『バスカヴィル家の犬』よりも、この作のほうに愛着をもつ評者もあるらしいのである」と書かれていましたが、まさに私もその一人です。
たしかに知名度や人気では『バスカヴィル家の犬』の方が上でしょう。かく言う私も『恐怖の谷』を読むまではホームズといえば『バスカヴィル』と思っていました。
ですが『恐怖の谷』を読んでからはすっかりこの作品の面白さに夢中になってしまい、それこそ何度も何度も読み返しています。
まずこの作品はホームズの活躍はもちろんのことですが、もうひとり、最高にクールなキャラクターが登場します。それが「恐怖の谷」にやって来た新参者マクマードです。彼の男気、優秀な頭脳、機知、肉体と精神の強さは並外れています。ホームズ的でありながらよりマッチョ的な雰囲気があるこの好男子が「恐怖の谷」で繰り広げる戦いはあまりにドラマチック、魅力的です。
そしてこの物語を通して見え隠れするホームズの宿敵モリアティ教授の影・・・
これは面白い・・・!
ホームズ作品に限らず「ミステリーもの」はネタバレをしないようにしなければならないのでこれ以上内容について書くことができないのが悩ましいところですが、コナン・ドイルのシャーロック・ホームズシリーズはそれこそ100年以上も読み継がれてきた名作です。
シャーロック・ホームズシリーズは内容を知っていたとしても何度も読み返したくなる魅力があります。「突飛なトリックでびっくりさせて終わり」ではないのです。「一度読んだらそれで満足。ネタバレしてしまったらその作品を読む意味がなくなる。」というものでは決してありません。
事件のトリックや裏側を知ってもなお何度も読み返したくなるところにコナン・ドイルの圧倒的な筆力があると思います。やはり100年以上も愛され続けている古典は違います。
シャーロック・ホームズシリーズには4つの長編がありますが、そのどれもが長編と言っても薄めの文庫本一冊で収まる分量です。さくっと気軽に手を取ることができるのも嬉しいところです。
私一番のお気に入りのシャーロック・ホームズ作品がこの『恐怖の谷』です。ぜひぜひこれはおすすめしたい名作です。ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。
以上、「コナン・ドイル『恐怖の谷』あらすじと感想~シャーロック・ホームズシリーズで私が一番好きな作品!」でした。
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