2021年5月

愛すべき遍歴の騎士ドン・キホーテ

権力を手にした者たちの腐敗ースパイたちの横暴を探る 「中世異端審問に学ぶ」⑺

トビー・グリーン『異端審問 大国スペインを蝕んだ恐怖』を読む⑺ 前回の記事 今回も引き続き、中央公論新社より2010年に出版されたトビー・グリーン著、小林朋則訳『異端審問 大国スペインを蝕んだ恐怖』を読んでいきます。 私…

愛すべき遍歴の騎士ドン・キホーテ

スペイン料理や名物タパスに隠された意味ー食文化と信仰のつながりとは 「中世異端審問に学ぶ」⑹

トビー・グリーン『異端審問 大国スペインを蝕んだ恐怖』を読む⑹ 前回の記事 今回も引き続き、中央公論新社より2010年に出版されたトビー・グリーン著、小林朋則訳『異端審問 大国スペインを蝕んだ恐怖』を読んでいきます。 私…

愛すべき遍歴の騎士ドン・キホーテ

セルバンテスの驚異の風刺技術!ガレー船での漕役刑と『ドン・キホーテ』のつながりとは 「中世異端審問に学ぶ」⑸

トビー・グリーン『異端審問 大国スペインを蝕んだ恐怖』を読む⑸ 前回の記事 今回も引き続き、中央公論新社より2010年に出版されたトビー・グリーン著、小林朋則訳『異端審問 大国スペインを蝕んだ恐怖』を読んでいきます。 ス…

愛すべき遍歴の騎士ドン・キホーテ

秘密主義と密告の横行による社会不信~疑心暗鬼の世界へ 「中世異端審問に学ぶ」⑷

トビー・グリーン『異端審問 大国スペインを蝕んだ恐怖』を読む⑷ 前回の記事 今回も引き続き、中央公論新社より2010年に出版されたトビー・グリーン著、小林朋則訳『異端審問 大国スペインを蝕んだ恐怖』を読んでいきます。 私…

愛すべき遍歴の騎士ドン・キホーテ

敵を打ち負かし、理想の実現を図るため拷問は行われる~犠牲者を人とすら見なさない心理 「中世異端審問に学ぶ」⑶

トビー・グリーン『異端審問 大国スペインを蝕んだ恐怖』を読む⑶ 前回の記事 今回も引き続き、中央公論新社より2010年に出版されたトビー・グリーン著、小林朋則訳『異端審問 大国スペインを蝕んだ恐怖』を読んでいきます。 私…

愛すべき遍歴の騎士ドン・キホーテ

『寛容の文化』ムスリム、ユダヤ人、キリスト教徒が共存した中世スペインー『ドン・キホーテ』とのつながりも

マリア・ロサ・メノカル『寛容の文化』ームスリム・ユダヤ教・キリスト教徒の中世スペイン 前回の記事はこちら 今回ご紹介するのは2005年に名古屋大学出版会より出版されたマリア・ロサ・メノカル著、足立孝訳『寛容の文化』です。…

愛すべき遍歴の騎士ドン・キホーテ

多宗教の共存とその終焉ースペインにおける異端審問の広がり 「中世異端審問に学ぶ」⑴

多宗教の共存とその終焉ースペインにおける異端審問の広がり『異端審問 大国スペインを蝕んだ恐怖支配』を読む⑴ 今回から「『異端審問 大国スペインを蝕んだ恐怖支配』を読む」と題しまして、スペインにおける恐怖政治、「異端審問」…

愛すべき遍歴の騎士ドン・キホーテ

トビー・グリーン『異端審問 大国スペインを蝕んだ恐怖支配』ソ連や全体主義との恐るべき共通点ーカラマーゾフとのつながりも

この本で見ていくのはまさしくスペイン・ポルトガルで行われた異端審問です。

この異端審問で特徴的なのは、宗教的なものが背景というより、政治的なものの影響が極めて強く出ているという点です。

この点こそ後のスターリンの大粛清とつながる決定的に重要なポイントです。