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マラーストラナ地区ペトシーン公園をプチトレッキング~展望台から眺めるプラハの絶景 僧侶上田隆弘の世界一周記―チェコ編⑭
プラハは見どころがあまりに多すぎる。
旧市街を中心に散策するだけでも十分に満足できるのだが、少し離れた場所に行くとまた違った魅力を発見することができる。
その一つがこれからご紹介するペトシーン公園だ。
こちらはマラーストラナ地区にある丘で、展望台や自然豊かな遊歩道が広がり、観光客や地元民の憩いの場として親しまれている。
旧市街からもトラムで簡単にアクセスすることができ、プラハ城からは10分もかからず公園の入り口に着くことが出来る。
プラハのよさはこのコンパクトさにもある。
トラムの駅から公園に入ると、そこはもう緑豊かな遊歩道。
季節の花が咲き誇り、お花見をしているかのような気分になる。
すぐ先にはケーブルカー乗り場がある。
展望台は丘の上にあるため、皆このケーブルカーに乗ろうとするのだが、調べてみるとこの丘はそこまで高い丘でもなく、歩いて30分もかからないくらいで展望台に着けてしまうようだった。
この混雑を待つくらいなら散歩がてら歩いてみよう。
ぼくは乗り場を後にし、丘を登り始めた。
天気も良いし、この解放感。
本当に気持ちがいい。
少し歩いて行くと、だんだん山の遊歩道という雰囲気を醸し出し始める。
そしてあっという間にこの景色。
いよいよトレッキングっぽくなってきた。
自分が山登りをしているかのような気分になる。
とはいえそこまでの急勾配でもなく、ゆっくり歩いていればそこまでの疲労は感じない。
緑の中でゆっくり散歩できる気持ちよさを全身で感じる。
空気もおいしい。森の匂いがする。
20分近く歩いただろうか。
自分がかなり高いところまで登ってきたことを木々の間から覗く景色から実感する。
緑豊かな自然がこんなに街の近くにあるというのもプラハの素晴らしさの一つだ。
丘を登りきると、そこは広場になっており、たくさんの人で賑わっていた。
その中でも一際目立っていたのがこちらの展望台。
高さは60mほど。
しかし丘の頂上にあるためプラハ全体を見渡すことができる。
エレベーターが故障中だということで、階段でひたすら上っていく。
階段は写真でもわかるように塔の中心部分に螺旋状にある。
ずっと景色を眺めながら上ることができるので、疲労はあまり気にならなかった。
疲れたら景色を見てゆっくりすることもできる。
階段を上りきると、そこには息を呑むようなパノラマが広がっていた。
あぁ、やはり美しい。どうしてプラハはこんなに美しいのか・・・
ため息が出るほどの美しさとはこのことを言うのだろう。
写真では伝えきれない美しさがそこにはあった。
手前には木々の緑、そこから赤い屋根が姿を見せ始め、ヴルタヴァ川の深い青色が屋根の赤い色をさらに引き立てる。
地平線まで見通せるこの展望台の景色にすっかりぼくは魅了されてしまった。
実は前の記事でご紹介したこの写真も、この展望台から収めたものだ。
悠然とそびえ立つ聖ヴィート大聖堂も、この展望台からは見下ろすことができる。
カレル橋もこの通り。
この展望台はプラハの全体を眺めるには絶好の位置かもしれない。
プラハ市民も愛するペトシーン公園。
素晴らしいパノラマと自然豊かな遊歩道。
旧市街観光が一段落したら、ぜひこちらのペトシーン公園でゆっくりリフレッシュしてみてはいかがだろうか。
続く
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