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クラクフからチェコのプラハへ~レオ・エクスプレスにてバスと電車移動 僧侶上田隆弘の世界一周記―ポーランド編⑧
4月16日。
5日間滞在したクラクフとも今日でお別れ。
クラクフは非常に居心地のいい街であった。
旧市街の美しさもさることながら、そのすぐそばにはこうした緑豊かな公園があり、散歩をするだけでも心地良い。
カフェも街中いたるところにあり、気軽に入ることもできる。
店員さんもフレンドリーだ。
コーヒーを飲みながら外を眺めているだけでもあっという間に時間が経つ。
絵になる街なのだ。クラクフは。
まったく飽きない。
ぼくはこの街がとても気に入ったのである。
そんなクラクフも今日でおしまい。
ポーランドではアウシュヴィッツの印象があまりにも大きかった。
記事を書くのも本当につらかった。何を書くべきなのか考えることすら苦しかった。
読んで下さった皆さんもつらかったのではないだろうか。
それほどアウシュヴィッツはぼくの心に重くのしかかってきていたのだ。
クラクフの美しい町並みや穏やかな空気がなかったら、おそらくぼくはもっと沈んでいたことだろう。
さて今日の目的地はチェコのプラハ。
クラクフからプラハまではレオ・エクスプレスという鉄道会社を使って移動する。
ただ、クラクフ・プラハ間はまだ鉄道路線がほとんどないので、バスと鉄道を組み合わせての移動となる。
クラクフからチェコのボーフミンという街まではバス、そしてそこから鉄道に乗り換えてプラハまで向かうのだ。
12時40分クラクフバスターミナルを時間通りに出発。クラクフのバスは時間に正確だ。
クラクフからプラハまでビジネスクラスでおよそ4000円。エコノミーだと2000円ほど。
合わせて7時間以上かかる時間のことを考えると非常に安い。
そして乗り心地も快適であった。
乗り換え地点のボーフミン駅。
思っていたよりこじんまりしていたが、その分わかりやすくて助かった。
バスと同じく黒光りする列車がやってきた。
到着がすでに15分遅れ。そこからも何の影響かわからないが車内に乗ることが出来たのもそこから15分後であった。
海外の鉄道はあてにならないというのはまさにこういうことか。
1分刻みで遅延なく運航している日本が異常なのだとつくづく感じる。
海外の人が驚くのも無理はない。
車窓からはのどかな風景を眺めることができた。
緑が美しい田舎の風景がひたすら続いていく。
夕日に照らされた風景も何とも言えない美しさがあった。
鉄道の旅も悪くない。
旅情が掻き立てられる。
20時前、ようやくプラハ本駅に到着。
プラハ本駅は巨大な駅だった。
地図を頼りにとりあえず歩いて行く。
外はまだぎりぎり暗くなってはいない。
暗くなる前に急いでホテルまで行こう。
エルサレムの時もそうだったが、新しい街に夜に着くというのはやはり恐い。
急ぎ足で歩き、なんとかホテルに着くことができた。
さて、明日からはプラハでの日々が始まる。
百塔の街プラハ。
多くの人を惹き付けてやまないこの街は一体どのような街なのだろうか。
続く
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