ボブ・トーマス『ディズニー伝説』~天才ウォルトを支えた実務家の兄ロイに注目した伝記!天才は支える人あってこそ!

本書の特徴は何と言ってもミッキーマウスの生みの親ウォルト・ディズニーの兄ロイ・ディズニーに焦点を当てている点にあります。

いくらウォルトの天才的な創造力があったとしても、それを実現する資金と環境を用意できなければ破滅しかありません。ウォルトの伝記でもそれは強調されていました。天才ウォルトは実務的なことが全く見えていません。彼が見ているのはその作品の究極のクオリティーだけなのです。無謀としか言いようのない計画をウォルトはいつもぶち上げます。普通なら絶対に無理なはずのその企画を実際に完成に導いた陰の功労者こそロイ・ディズニーというもう一人の天才なのでした。

天才も天才だけでは世に出てはいけない。支えてくれる実務家の存在も重要なのだということを感じさせられる一冊です。

ボブ・トマス『ウォルト・ディズニー 創造と冒険の生涯』~ディズニー社公認伝記!バイブルとしてのウォルター伝

本書はディズニー社公認のウォルト・ディズニー伝です。

1928年に『蒸気船ウィリー』でデビューしたミッキーマウス。本書はその生みの親ウォルト・ディズニーの規格外の生涯を知れるおすすめ伝記です。

ボブ・トマスの伝記は割とすっきり書かれ、さらにウォルトのよい面や功績がわかりやすく説かれるので入門書として読みやすい作品です。

ディズニーファンにぜひおすすめしたい一冊です。よりディズニーのことが好きになること間違いなしです。ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。

大野裕之『ディズニーとチャップリン』~ミッキーの誕生には師匠チャップリンの巨大な影響が!時代背景も知れる刺激的な作品

ディズニーを学び始めて最初に読んだ一冊クリストファー・フィンチ著『ディズニーの芸術』で1937年に『白雪姫』がすでにフルカラーで上映されていたことに度肝を抜かれた私でありましたが、今回その作品の公開にここまでチャップリンが関わっていたことを知りさらに驚くことになりました。

チャップリンは単に作品の内容や制作理念に影響を与えただけではなく、ビジネス上の助言までウォルトに与えていたのでありました。

本書ではこうした二人の関係性を詳しく知ることができます。

残念ながら後年チャップリンとウォルトは道を違えることになるのですが、その経緯も詳しく知れる本書は非常に貴重です。いつもとは一風違った視点からディズニーを学べる本書はとても刺激的です。

有馬哲夫『ディズニーとライバルたち アメリカのカートゥーン・メディア史』~ミッキーは無から創造されたのではない

本書ではウォルトを取り巻く時代背景、業界事情を詳しく知ることができます。他と比べるからこそウォルトの独自性がより際立って見えてきます。

また、ミッキー・マウスのライバルとして登場してくるトムとジェリー、ウッディー・ウッドペッカー、ポパイ、バッグズ・バニーなどなど私達にもお馴染みのキャラクターについても本書では知ることができます。こちらもアメリカのアニメーションの流れを知る上で非常に興味深いものがあります。

本書はとにかく盛りだくさんです。普通のディズニー解説書とは一味違った魅力が満載のおすすめ本です。やはり時代背景を知れるのは面白い!ぜひぜひおすすめしたい一冊です。

野口恒『「夢の王国」の光と影 東京ディズニーランドを創った男たち』~最高に刺激的な傑作ノンフィクション!

「数々の挫折と葛藤、失敗を乗り越えてとてつもない夢を実現させた、熱き男たちのドラマ。東京ディズニーランド誕生までの23年間を克明に描いた書き下しノンフィクション。」

いや~それにしても刺激的です!ものすごく面白い!まるで映画を観ているかのような臨場感です。これはもうぜひ実写化して頂きたいです。

この本はディズニーに興味のある方だけではなく、何かを始めようとするビジネスマンの方にも刺さると思います。熱い思いと行動力、粘り強さと機転、一発逆転の舞台裏など、読んでいて思わず胸が熱くなる作品です。私も一気に読み切ってしまいました。非常に優れた作品です。これは間違いありません。

有馬哲夫『ディズニーランド物語 LA-フロリダ-東京-パリ』~歴史と裏側を知れるおすすめディズニーランド通史!

本書は1955年にカリフォルニア、アナハイムで開業したディズニーランドからフロリダ、東京、パリ、香港とディズニーランドの歴史を概観できるおすすめの解説書です。

「テーマパーク・プロジェクトほど人間ドラマが浮き彫りになるものはない」

これぞ本書の面白さの真髄です。ディズニーランドの歴史そのものもものすごく面白いのですが、これがあるからこそ本書は一挙に刺激的な作品となっています。私も一気に読み込んでしまいました。

本書は文庫で気軽に手に取れる作品でありながら中身は非常に濃厚です。ディズニーファンだけでなく、ビジネスやノンフィクションに興味のある方にもぜひおすすめしたい一冊です。

山口有次『新 ディズニーランドの空間科学―夢と魔法の王国のつくり方』~夢の国の建築、仕組みに興味のある方におすすめ!

本書は他のディズニーランド本とは異なり、建築や空間の仕掛けに特化した一冊となっています。

ディズニーランドは単にアトラクションが敷地内に並べられているのではなく、そのひとつひとつに客を楽しませる仕掛けがなされています。

有名なのはパーク内から外の世界が見えないようになっていることや、シンデレラ城など高さのある建物は上にいくほど縮尺が小さく作られ、その結果建物が大きく見えるという仕組みです。

「空間科学」と言いますと何か専門的で難しく感じてしまうかもしれませんが、この本はイラストや図も多数掲載され、解説もとてもわかりやすいです。専門知識がなくとも気軽に読むことができますのでご安心ください。

能登路雅子『ディズニーランドという聖地』~信仰・巡礼の聖地としてのディズニーという刺激的な視点が魅力のおすすめ本!

本作は「聖地」「信仰」「文化」という側面からディズニーを見ていく点にその特色があります。僧侶である私にとってこれは非常に興味深いテーマであります。

はっきり申しましょう。「この本はものすごく面白いです・・・!」

新書でこれだけのことがまとめられているというのはかなり奇跡です。これほどの本にはなかなかお目にかかれません。ディズニーファンだけではなく、文化や宗教に関心のある方にもぜひおすすめしたいです。

荒井克弥『ディズニーランドの社会学 脱ディズニー化するTDR』~日本的なディズニー受容を考察する刺激的な一冊!

この本は「ここがすごいよディズニーランド」的なことを述べていく本とは違います。あくまで社会学的に、ディズニーランドという現象を見ていきます。

なぜ東京ディズニーランドは本家本元とは違う独自の路線を取るようになったのか。そしてなぜ別路線を取ったにも関わらず営業利益が伸び続けているのかということを様々な視点から考察していきます。これは面白い!

特に、ダッフィー誕生のエピソードは必見です。私もずっとダッフィーの存在が謎だったのですが、この本を読んで「おぉ!なるほど!」と思わず唸ってしまいました。まさかこんな背景があったなんてと驚きました。まさにここにも日本独自の事情があったことに驚かされます。

ニール・ゲイブラー『創造の狂気 ウォルト・ディズニー』~中立的なおすすめディズニー伝記!

本書はミッキーマウスの生みの親ウォルト・ディズニーのおすすめ伝記です。

本書の特徴は何と言ってもその中立性にあります。上の本紹介にもありますようにこの本は過度にウォルトを賛美するのでも批判するのでもありません。あくまで中立という姿勢で叙述されます。

この中立という立場は言われるまでもなく当たり前のことと思われるかもしれませんがウォルトほどの巨人ともなるとなかなかそうはいきません。ディズニー側からはもはや神格化され大本営発表的な情報が出され、そうかと思えば政治的、思想的なスタンスからウォルトを悪魔のような人物としてこき下ろすということが多々あったのでありました。

本書『創造の狂気 ウォルト・ディズニー』は様々な視点からディズニーを考えていけるおすすめの一冊です。