ジャヴェールこそ『レ・ミゼラブル』のもう一人の主人公である!愛すべき悪役ジャヴェールを考える
私にとって、『レ・ミゼラブル』で最も印象に残った人物がこのジャヴェールです。
このキャラクターの持つ強烈な個性がなんとも愛おしい。
たしかに悪役なのですがなぜか憎みきれない。
そんな魅力がこの男にはあります。
この記事ではそんな「もう一人の主人公」ジャヴェールについてお話ししていきます。
私にとって、『レ・ミゼラブル』で最も印象に残った人物がこのジャヴェールです。
このキャラクターの持つ強烈な個性がなんとも愛おしい。
たしかに悪役なのですがなぜか憎みきれない。
そんな魅力がこの男にはあります。
この記事ではそんな「もう一人の主人公」ジャヴェールについてお話ししていきます。
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さあ、ついに『レ・ミゼラブル』も最終巻。
最高に美味しいものを心ゆくまで味わった幸福な満腹感とでも言いましょうか、とにかく心地よい満足感です。
これまでずっと戦い続けてきたジャン・ヴァルジャンに「お疲れ様」とねぎらいたくなる気持ちでいっぱいになります。
この物語には救いがあります。読んでいて元気が出ます。
この作品をドストエフスキーが好きでいてくれてよかった!
ドストエフスキーは人間のどす黒さを描く暗い作家というイメージが世の中では根強いです。
ですがそんな彼が愛してやまない作品がこの光あふれる『レ・ミゼラブル』なのです。
第4巻からクライマックスに向けて一気に物語は動いていきます。
第4巻、第5巻と続くバリケード戦の迫力は圧倒的です。まるでハリウッド映画のようです。映像ではなく言葉でこれを表現できるというのは驚くべきことだと思います。
読んでいて本当に物語の世界観に没入させられます。こういう読書体験は一度体験すると病みつきにさせられてしまうほどです。
さて、いよいよ次で最終巻。ジャン・ヴァルジャンの物語もフィナーレを迎えます。
この巻では青年マリユスの生い立ちや彼の人柄がほぼ丸々1冊をかけて描かれることになります。
第3巻の最後にはテナルディエ一家とジャン・ヴァルジャン、そしてジャヴェールとの手に汗握る対決のシーンがあります。ここも見逃せません。
壁の穴からその顛末をのぞくマリユスの目を通して私たち読者もそのシーンを目撃することになります。
このシーンも本当に素晴らしいです。驚くべき臨場感!
こんなシーンを言葉のみで表現するユゴーの力にはただただ脱帽するしかありません。
第2巻は物語の展開がドラマチックで、なおかつ息もつかせぬ緊張感があります。
ここまで読み進めることができたらもう止まることはできません。
きっとここからは挫折することなく一気に読んでいくことができるでしょう。
いよいよ盛り上がって参りました。『レ・ミゼラブル』、非常に面白いです。
わずか一片のパンを盗んだために、19年間の監獄生活を送ることになった男、ジャン・ヴァルジャン。
ジャン・ヴァルジャンという名を聞けば、おそらくほとんどの人が「あぁ!聞いたことある!」となるのではないでしょうか。この人ほど有名な主人公は世界中見渡してもなかなかいないかもしれません。
そのジャン・ヴァルジャンの過去や彼の心の支えとは何なのかということがこの第一部「ファンチーヌ」で明らかにされます。
ということで早速この本を読み始めてみると、驚きの展開が待っています。
『レ・ミゼラブル』は分量も多く、原作はほとんど読まれていない作品ではあるのですが、基本的には難しい読み物ではなく、わかりやすすぎるほど善玉悪玉がはっきりしていて、なおかつ物語そのものもすこぶる面白い作品です。
しかも単に「面白過ぎる」だけではありません。この作品にはユゴーのありったけが詰まっています。つまり、ものすごく深い作品でもあります。私もこの作品のことを学ぶにつれその奥深さには驚愕するしかありませんでした。
ぜひミュージカルファンの方にも原作をおすすめしたいです
この記事ではドストエフスキー作品一覧と彼の生涯を簡潔にまとめた年表を掲載します。
ドストエフスキーの生涯は簡易的な年表では言い尽くせない波乱万丈なものです。特にアンナ夫人とのヨーロッパ外遊の頃は賭博に狂った壮絶な日々を送っています。
ドストエフスキー作品は彼の生涯とも密接な関係を持っています。彼の生涯を知ることは作品を知る上でも非常に大きな助けとなるのではないでしょうか。
ドストエフスキーは10代の頃からユゴーを愛読していました。
ロシアの上流階級や文化人はフランス語を話すのが当たり前でしたので、ドストエフスキーも原文でユゴーの作品に親しんでいました。
その時に読まれていた日本でもメジャーな作品は『ノートル=ダム・ド・パリ』や『死刑囚最後の日』などの小説です。
そんな大好きな作家ユゴーの話題の新作『レ・ミゼラブル』が1862年にブリュッセルとパリで発売されます。
ちょうどその時にヨーロッパに来ていたドストエフスキーがその作品を見つけた時の喜びはいかほどだったでしょうか!