Shinran and Dostoevsky/World Literature

Learn about the life and thought background of Marx Engels

(49)愛人メアリー・バーンズの死~エンゲルス・マルクスの友情の最大の危機

1863年のある日、エンゲルスの愛人メアリー・バーンズが急死してしまいます。

急な別れにショックを受けるエンゲルス。

ですがそれに対してマルクスが発した言葉がなんと思いやりのないことか・・・さすがのエンゲルスもこれに大激怒します。

マルクスからすれば正式な結婚もしないで遊び歩いていたエンゲルスがそんなにもメアリー・バーンズを愛していたとは思いも寄らなかったのでしょう。もしこの後で二人の関係性が回復していなかったら『資本論』が世に出ることはなかったかもしれません

Tolstoy, the Russian Giant

バーリン『ハリネズミと狐』概要と感想~トルストイの『戦争と平和』についての貴重な参考書

トルストイを学んでいてつくづく思うのですが、ドストエフスキーと比べてトルストイの参考書は明らかに数が少ないです。しかもそれぞれ個々の作品に特化したものとなればほとんどなくなってしまいます。

そんな中今回ご紹介する『ハリネズミと狐』は非常に貴重なトルストイ作品の参考書となっています。

この作品ではトルストイの特徴と『戦争と平和』を題材にした彼の歴史哲学を学ぶことができます。刺激的で面白い本ですのでぜひぜひおすすめしたい参考書です。

Tolstoy, the Russian Giant

Homer's "The Odyssey" Synopsis and Impressions - A tale of the homecoming adventures of Odysseus, a hero of the Trojan War and a man of great wisdom and length and breadth.

『イリアス』が圧倒的なスケールで無数の英雄や神々の姿を語っていったのに対し、『オデュッセイア』はオデュッセウスを中心に主要人物の動きをじっくりと追っていきます。ですので誰が誰だかわからないという混乱も起きにくく、非常に読みやすい物語展開となっています。

そして故郷の家にたむろする悪漢たちを策略と剛力で成敗するという筋書きは非常に爽快です。物語の王道中の王道と言ってもいいでしょう。

とても面白い作品でした!

Tolstoy, the Russian Giant

Homer's "The Iliad" Synopsis and Commentary - A masterpiece of Greek mythology. Huge influence on Tolstoy's War and Peace!

トルストイの『戦争と平和』をきっかけに読んだホメロスの『イリアス』でしたが、これは非常に興味深い体験でした。

トルストイがどのような点に感動し、自身の作品にそのエッセンスを組み込んでいったのかを考えながら読むのはとても楽しかったです。

そしてそもそも作品として『イリアス』がものすごく面白く、すいすい読めてしまったというのも驚きでした。戦闘シーンの独特の言葉遣いも新鮮で、思わず唸ってしまうような表現がどんどん出てきます。

これは読む価値ありです。ぜひおすすめしたい作品です。

Tolstoy, the Russian Giant

Atouda Takashi, "To Enjoy Homer" - A recommended introduction to the Greek myths "The Iliad" and "The Odyssey"!

この本は非常におすすめです。とにかく面白く、わかりやすい!しかも深い所まで連れて行ってくれます。内容はかなり本格的です。巻末の里中満智子氏による解説でもそのことは絶賛されていました。

これを読めば『イリアス』『オデュッセイア』の流れをかなりがっちりつかむことができます。逆に言えばもしこの本を読んでいなければ『ジュリアス・シーザー』の時と同じように挫折していたかもしれません。この本のありがたさが身に沁みます。

I would highly recommend this work.

Tolstoy, the Russian Giant

Tolstoy's "War and Peace" Synopsis and Comments - Tolstoy's masterpiece set in the Napoleonic Wars.

If Dostoevsky's works seem to dive into the deepest and most profound abysses of the human interior, Tolstoy's works seem to expand into a sky-high, far-off space.

Dostoevsky dives deep and deep, and Tolstoy tries to grasp the world high and wide.

It was in the work "War and Peace" that I could sense the tremendous difference between the two of them.

It is not a work that I can recommend to everyone, but there is no doubt that it is a tremendous work. Once you read it, you will never forget its overwhelming scale. If you want to feel Tolstoy the Giant, this is the work for you.

Tolstoy, the Russian Giant

Kaori Kawabata, "100 Minutes de Meisaku: Tolstoy's 'War and Peace'" - A miraculous reference book that explains that great work in a compact and easy-to-understand manner!

この本は『戦争と平和』を読む際の必読書と言っていいのではないでしょうか!

トルストイの『戦争と平和』は名著中の名著として名高い作品です。

ですが川端香男里先生のこの解説書も素晴らしい名著だと私は思います。この大作をここまでコンパクトかつわかりやすく解説したこの本は奇跡です!しかも単にわかりやすいだけでなく、ものすごく深い所まで連れて行ってくれます。「すごい!」としか言いようがありません。この記事の最初でも申しましたが私はこの本を読んで感動しました。もう脱帽です。

Tolstoy, the Russian Giant

Tolstoy's "Lucerne" Synopsis and Impressions - Tolstoy's furious incident at a famous Swiss health resort. An indictment of the upper class.

ルツェルンは当時世界的に有名な保養地で、多くの著名人もここに滞在しています。トルストイもその一人です。

今作『ルツェルン』ではここを訪れたトルストイが遭遇した「ある事件」がもとになって書かれました。

トルストイが大激怒したルツェルン事件。

短編ながらも非常に大きな意味を持った作品となっています。

Tolstoy, the Russian Giant

Tolstoy shocked to see guillotine execution in Paris - source of nonviolentism and common ground with Hugo and Dostoevsky

クリミア戦争から帰還したトルストイはしばらくロシアに滞在したものの、そこで知識人や上流階級の人々に嫌気がさし、1857年にパリに向けて出発します。

そしてそこで目にしたギロチン処刑にショックを受けたのでありました。

Tolstoy, Hugo, and Dostoevsky, three of the greatest writers of 19th century Europe.

この3人に「死刑」という共通点があるというのは非常に興味深いものがありました。

Tolstoy, the Russian Giant

Sogensha's "Mesopotamian Civilization" - A commentary book recommended to get an overall picture of Mesopotamian civilization. Amazing flow to deciphering cuneiform script.

「メソポタミア文明は楔形文字を使用していました」

教科書的に語られてしまえばたったこれだけのことです。

ですが実際に遺跡が発掘されて目の前に現れてきた謎の文字。

当然、最初は解読の方法などまったくありません。そこから研究者たちはどうやってこの謎の文字を解読していったのか。これはものすごく面白かったです。

研究者たちの執念といいますか、その頭脳には驚くしかありません。どうやって古代文字を解読していたのかというのは私も意外と盲点でした。

面白いドキュメンタリー番組を見ているかのようでとても楽しかったです。