Cuba, a cheerful socialist country with classic cars! Round-the-world trip in Cuba
はじめに 私の世界一周の旅の最後の国、キューバ。 地図で見ればアメリカ本土から本当に目と鼻の先。 近いが故にアメリカから脅威とされ、キューバ危機では全面核戦争の瀬戸際まで行ってしまった国。 それがキューバ。 そして私がこ…
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ここまで読んで下さった皆さんの中には次のような疑問を抱いた方がおられるのではないでしょうか。
「お坊さんのブログなのに全然仏教が出てこないではないか。「僧侶上田隆弘の目線で」と言っていた割には仏教の話じゃなくてキリスト教や他の宗教や文化の話ばかりではないか。」と。
そう。まさしくその通りです。
私はこの旅において仏教のお話はほとんどしてきませんでした。
私は意識的にそれを避けていたのです。
それは一体なぜなのか。
世界一周記のあとがきということでこの記事はそのことについてお話ししていきます。
ビニャーレス渓谷のローカルツアーを終え、私は再び3時間をかけハバナへと帰っていきます。
ハバナに着いた頃にはすっかり外は暗くなり、ハバナの街は夜の世界へと姿を変えていました。
街行く人々の姿も、聞こえてくる言葉も、すべてが日本とは異なる。ここは別世界だ。
最初の国タンザニアでは大自然のあまりの迫力に圧倒された。
あのときは帰国なんてまだまだ先のことだと思っていました。
でも、それがもう・・・明日なのだ。80日にも及ぶ私の旅がいよいよ終わりを迎えます。
農家さんの小屋を訪ねる今回のローカルツアーでは、私はこれまでとは違ったキューバの姿に触れることになりました。
キューバ人の陽気な姿の中から時折ちらりと見え隠れする現実の重い闇・・・
ガイドさんの話を聞き、私はキューバの抱える問題に頭を抱えたのでした。
車窓から見えるキューバの濃い緑の景色を眺めながら私はキューバ最後の日程を終えていくのでありました。
熱中症になりそうな炎天下の中、ようやく農家さんの小屋に到着した私。
このツアーでは農家さんのお話を聞きながら現地の食事を頂けるというのが売りです。
食事を頂いた後はキューバ名産の葉巻の制作過程も見せて頂きました。
キューバの農村の雰囲気を感じた刺激的な体験でした。
6月11日。実質キューバ滞在の最終日。
翌6月12日にはついに帰国便へと搭乗することになります。
サルサ事件でダウンした私でありましたがこの日にはなんとか復活。
最終日のこの日、私は現地ツアー会社のビニャーレス・ローカルツアーなるものを予約していました。
体調不良のままではキャンセルも覚悟していたのでまさに土壇場での復活でありました。
「キューバにはいいところも悪い所もあります。いいところは教育と医療システムのすばらしさです。私もハバナ大学を6年、日本留学も1年しました。すべてタダです。誰にでも学ぶチャンスがあることはすばらしいことです。ですが現在のキューバには深刻な問題があります。経済と観光の問題です。」
現地ガイドはこう切り出し、私にキューバの厳しい現状を語ってくれました。観光業によって経済を成り立たせようとするあまり国の基盤が崩れかかっている恐ろしい現実をこの記事ではお話ししていきます。そしてこれは日本も全く他人事でありません。私はガイドの話を聞き戦慄を覚えたのでありました。
「キューバ人は陽気な人々で音楽と踊りが大好き」
そんなイメージが皆さんにもおありだと思います。私もそんなイメージを持っていたのですがそれを身をもって体感することになりました。まさしくカルチャーショック。私はそのあまりの陽気さに衝撃を受けダウンしてしまいました。
その決め手となったのが急遽決まったサルサの個人レッスン。陽気なことが苦手な私の一念発起の挑戦でしたがまさかこれがあんなことになろうとは・・・