Dostoevsky

TurgenevTurgenev, the great Russian writer

Eight recommended works by the great Russian writer Turgenev - a masterpiece of the art of words!

ツルゲーネフの生涯と作品をたどることでドストエフスキーの側から見たツルゲーネフ像とはだいぶ違った姿を感じることができました。

ツルゲーネフとドストエフスキーの違いを感じることができたことは非常に興味深かったです。また、文学における芸術とは何かということをとても考えさえられました。

芸術家ツルゲーネフのすごさを感じることができたのはとてもいい経験になりました。これからトルストイを読んでいく時にもこの経験はきっと生きてくるのではないかと思います。

ツルゲーネフはドストエフスキーとはまた違った魅力を持つ作家です。ぜひ皆さんも手に取ってみてはいかがでしょうか。

History of the Soviet Union under Lenin and Stalin

Questioning Shinran's theory of the righteousness of evildoers - I thought about the question, "Is there a way out (salvation) for evildoers like Stalin and Hitler?

私はTwitterをしています。Twitterではこちらのブログで投稿した記事の紹介や、世界一周記や日々の何気ないことをつぶやいたりしております。

最近はスターリンやヒトラーについての記事の更新を続けていますが、その中でとある質問を頂きました。

この記事ではその質問を通して私なりに思うことを記してみました。

Don Quixote, the beloved itinerant knight.

ソ連や全体主義との恐るべき共通点ーカラマーゾフとのつながりも「『異端審問 大国スペインを蝕んだ恐怖支配』を読む」記事一覧

中世スペインの異端審問は過去の遺物ではなく、現代につながる人間の本質的な問題であることをこの本で学びました。

これまで学んできたレーニン、スターリンのソ連や独ソ戦と非常に強いつながりを感じました。

そしてこの本の面白い所は所々で著者の思いが吐露されていて、単なるデータの羅列には終わらない点にあります。読み応え抜群です。読んでいて本当に面白い本でした。 この本はとてもおすすめです。ぜひ皆さんも読んでみてはいかがでしょうか。

History of the Soviet Union under Lenin and Stalin

About Soviet Dictator Stalin - Learn about his personality and life "Learning from Stalin" Articles

レーニンに引き続きスターリンも学んできましたが、この二人の圧倒的なスケールには驚かされるばかりでした。

中学、高校と世界史は一応習います。ですが実際にはロシア帝国時代やソ連時代のことはほとんどわからないに等しい状況です。私もここで学ぶまでほとんど何も知りませんでした。

スターリンがこれほどまでの規模で粛清をしていたということすら知りませんでした。

そして、レーニン・スターリンというカリスマ2人によってソ連が形作られ、その後の世界を形成していった流れをここで知ることができました。

歴史を学ぶことは単に過去の出来事を眺めることではありません。そこで学んだことをものさしに今を見ることに意味があります。

スターリンを学ぶことも非常に興味深い読書となりました。

Don Quixote, the beloved itinerant knight.

(11)異端審問を学ぶことは「人間とは何か」「現代とは何か」を考えることである

学べば学ぶほど、ものごとはそう単純ではないことに気づく。

「異端審問官を、賄賂と権力に弱いと言って責め、拷問官を、サディストだと言って責め、植民地拡大のため戦争に賛成する者を、戦争をしたと言って責めることができた。」と著者も述べています。 残虐行為をした人間を「悪人だ」と断罪し、その悪の責任を彼に押し付けるのは簡単です。しかし、その悪が彼固有のものではなく、人間そのものが背負っているものだとしたらどうでしょうか。彼を責めることは自分を含めた人間そのものを責めることにもなるのです。

異端審問のシステムは中世スペインだけではありません。現代に生きる私たちの世界にも連綿と続いています。そうした人間そのものについて考えることが必要なのではないでしょうか。

Don Quixote, the beloved itinerant knight.

(9)モンテーニュと異端審問のつながり~衰退するスペインとヨーロッパ啓蒙思想の拒絶

モンテーニュは啓蒙思想で有名なフランス人ではありますがその血筋のルーツはスペインのコンベルソであったと言われています。驚くべきことに、異端審問が横行していたスペインの歴史がモンテーニュの思想に大きな影響を与えていたのでありました。

敵対的な思想を持つ者を抹殺しようとした異端審問でしたが結局こうしたもっと強大な存在を生み出すことになってしまったのです。教会への不信や懐疑論、無神論の流れは教会の権威を徐々に蝕んでいきます。

近代的なヨーロッパの哲学者がいかに生まれてきたということに異端審問が大きな影響を与えていたというのは非常に興味深いものでした。

Don Quixote, the beloved itinerant knight.

(8)中世スペインの権力自壊の前兆~強大な官僚主義と膨大な事務の弊害とは 「中世異端審問に学ぶ」⑻

異端審問による弾圧と追放は単に政治的な問題だけではなく、経済面にもとてつもないダメージを与えたのでした。この引用箇所はこの本の中でも特に印象に残ったもののひとつです。

他者を排除することは結果的に自分たちの首を絞めることになるということをここで思い知らされます。感情に任せて悪者をやっつけたつもりになっても、実際は何一つ問題の解決にはなっていないのです。

これは現代でも同じです。誰かを悪者に仕立て上げ、責任は彼らにあると攻撃し排除する。本当に見るべきものは何かを議論せず、何の対策も打てないまま時だけが過ぎていく・・・

その結果見るも無残な損失が残され、国は衰退していく・・・スペインの異端審問はまったく他人事ではありません。これは今まさに私たちが直面している問題でもあるのです。

Don Quixote, the beloved itinerant knight.

(4)スペイン異端審問時代の秘密主義と密告の横行による社会不信~疑心暗鬼の地獄の世界へ

この記事で見ていくのは単に「異端を裁くだけのシステム」と思われていたものが、社会全体の病気となっていく過程です。

最初は疑わしき者を罰するだけでした。

しかしそれがどんどんエスカレートし、もはや誰が誰に密告されるなどわからない疑心暗鬼の世界に変わっていきます。こんな世界で人と人との温かい交流などありえるでしょうか。私たちがこれまで当たり前のように交わしていた楽しいつながりはありえるでしょうか。

ここまで監視と密告が定着してしまえば、人間同士の信頼関係は崩壊です。

こうなってしまえばひとりひとりの国民にはほとんどなす術がありません。スペインは徐々に活力を失っていくのでありました・・・

Don Quixote, the beloved itinerant knight.

(2)スペイン異端審問の政治的思惑と真の目的とは

異端審問というと宗教的な不寛容が原因で起こったとイメージされがちですが、このスペイン異端審問においては政治的なものがその主な理由でした。

国内に充満する暴力の空気にいかに対処するのかというのがいつの世も為政者の悩みの種です。

攻撃性が高まった社会において、その攻撃性を反らすことができなければ統治は不可能になる。だからスケープゴートが必要になる。悪者探しを盛んに宣伝し、彼らに責任を負わすことで為政者に不満が向かないようにする。これはいつの時代でも行われてきたことです。このことは以前スターリンの記事でもお話ししました。私達も気を付けなければなりません。

Don Quixote, the beloved itinerant knight.

マリア・ロサ・メノカル『寛容の文化』~ムスリム、ユダヤ人、キリスト教徒が共存した中世スペインについて知るのにおすすめ

セルバンテスによって『ドン・キホーテ』が発表されたのは1605年のこと。

1492年にグラナダが陥落し、カトリック勢力がスペイン全土を統一してからおよそ100年少し。この間に異端審問は全盛を極め、ユダヤ人やイスラム教徒は迫害を受けました。

この迫害に対しセルバンデスは作中で驚くほど巧みにそれを風刺し、皮肉っています。これは普通に読んでいたらまず気付かないレベルです。当時の歴史を知り、さらに解説を受けなければまず通り過ぎてしまうでしょう。

私自身、この本を読んで改めて『ドン・キホーテ』がいかにすごいかを再発見しました。

この本の最大の見どころは本の終盤に書かれたこの『ドン・キホーテ』とスペインの歴史とのつながりと言っても過言ではないくらい私には驚きの事実でした。