Christianity

Conquest of PrussiaEmile Zola, the blog author's favorite author.

Zola's "The Conquest of Prassan" Synopsis and Impressions - A pioneering work about brainwashing and destruction by religion.

この物語は私の中で「ルーゴン・マッカール叢書」中、読んでいて最も辛い作品でした。

宗教者による洗脳がここまで露骨に書かれているのは読んでいて苦しいものがありました。

ですが辛くても目を反らしてはいけない真実がこの作品には描かれていると思います。この時代のヨーロッパにおいて宗教がどのように見られているのか。その大きな手がかりのひとつになったのではないかと私は思います。

とにかく凄まじい作品でした。

Recommended ChristianityDostoevsky and Christianity

List of recommended commentaries on Dostoevsky and Christianity - Dostoevsky's religious views in his novels.

ドストエフスキーとキリスト教は切っても切れない関係です。

キリスト教と言えば私たちはカトリックやプロテスタントをイメージしてしまいがちですが、ドストエフスキーが信仰したのはロシア正教というものでした。

そうした背景を知った上でドストエフスキーを読むと、それまで見てきたものとは全く違った小説の世界観が見えてきます。

キリスト教を知ることはドストエフスキーを楽しむ上で非常に役に立ちます。

ChristianityDostoevsky and Christianity

Justo González, "History of Christianity" - A recommended reference book for learning the general framework of Christian history!

この本では「キリスト教こそ絶対に正しくて、異教徒は間違っている」というニュアンスはまず存在していません。歴史的にその出来事はなぜ起こったのかということをできるだけ客観的に見ていこうという視点が感じられます。

また、この本はそもそも読み物としてとても面白いです。キリスト教史の教科書というと、固くて難しい本をイメージしてしまいがちですが、フスト・ゴンサレス『キリスト教史』は一味も二味も違います。

thoughtDostoevsky and Christianity

P. Fokin, "'The Brothers Karamazov' from Dostoevsky's 'Confession of Faith'" from Iwanami Shoten, Shiso, June 2020.

著者のF・フォーキン氏は1965年、カリーニングラードに生まれ、カリーニングラード大学を卒業し現在はロシア国立文学博物館研究員であると同時にモスクワ・ドストエフスキー博物館の主任を務めています。

この論文の特徴はドストエフスキー最後の作品『カラマーゾフの兄弟』をドストエフスキーの信仰告白であると捉えている点にあります。

RussiaDostoevsky and Christianity

ベーリュスチン『十九世紀ロシア農村司祭の生活』~19世紀ロシア正教の姿を嘆く農村司祭の悲痛な叫び

著者のI・S・ベーリュスチン(1820年頃~1890)はロシア正教の司祭の家庭に生まれ、自身も司祭職に就きました。

この本はとにかく強烈です。ロシアの農村の教会がここまでひどい状況にあったのかと目を疑いたくなってきます。

そしてなぜそうなってしまったのかを著者は語っていきます。

この本を読むことでいかにオプチーナ修道院が重要な場所であるか、ドストエフスキーにとってキリスト教というのはどういうものなのかということがより見えてくるような気がしました。

RussiaDostoevsky and Christianity

セルゲーイ・ボルシャコーフ『ロシアの神秘家たち』~ロシアの偉大なる修道士たちの歴史

この本の特徴はロシアの偉大なる修道士の生涯と思想をひとりひとり丁寧に紹介しているところにあります。

特に18世紀に名を馳せた聖ティーホンについて書かれた章は重要です。聖ティーホンの思想は後の修道僧や長老に大きな影響を与え、ドストエフスキーも彼の思想や生涯に感銘を受け、その印象は『カラマーゾフの兄弟』や『悪霊』の執筆に反映されています。

Opuchina MonasteryDostoevsky and Christianity

S. Chetvednikov, "Opchina Monastery" - "The Brothers Karamazov" Elder Zosima was born here.

『オープチナ修道院』ではこの修道院の歴史や高名な長老達の思想や生涯を知ることが出来ます。写真や絵も豊富なので、この修道院がどのような場所なのかをイメージするには非常に便利な本となっています。

『カラマーゾフの兄弟』、特にゾシマ長老と主人公アリョーシャの関係性をより深く知りたいという方にはぜひともお勧めしたい1冊です。

神と悪魔Dostoevsky and Christianity

高橋保行『神と悪魔 ギリシャ正教の人間観』~ロシア正教の人間観や救いをわかりやすく解説

キリスト教といえば人間は罪深い人間であるという原罪や、原罪から救われるために神に祈るというイメージがあります。

ですが著者の高橋保行は、それは伝統的なキリスト教の思想ではなく、西洋的な発想の下、後から付け足された思想であって、ローマカトリック教会の思想はヨーロッパ独特の産物であると述べます。

『カラマーゾフの兄弟』をさらに深く読み込みたいという時にはこの著作は特におすすめです。ドストエフスキーが人間の救いをどこに見出していたのかを探る大きな手掛かりになることでしょう。

Greek Orthodox ChurchDostoevsky and Christianity

Yasuyuki Takahashi, "Greek Orthodoxy" - This is the book to learn about Dostoevsky and the Russian Orthodox Church! Recommended introductory book!

この本の特徴はロシア正教とドストエフスキーについて詳しい解説がなされている点にあります。

この本を読んで私はとても驚きました。キリスト教といえば無意識にローマカトリックやプロテスタントのことを考えていましたが、ロシア正教はそれらとはかなり異なった教えや文化を持っているということをこの本によって知りました。

そもそもロシア正教とは何なのか。

カトリックやプロテスタントと何が違うのか。

それらがこの著書に詳しく書かれています。
ドストエフスキーに関してもかなりの分量を割いて解説されています。