Shinran and Dostoevsky/World Literature

Travels in Rome" - Charms of the Theater City of Rome and Pilgrimage to Bernini

(24) Bernini's Raimondi Chapel - A stunning spectacle of light! Bernini as playwright and director

ローマ・トラステヴェレ地区サン・ピエトロ・イン・モントリオ教会のライモンディ礼拝堂。ここはまさにベルニーニの光の魔術が生み出された場所でもあります。

The Raimondi Chapel is the first work in which Bernini achieved complete mastery of light.

電気がない時代においてベルニーニはいわば独自の方法で舞台空間を照らすスポットライトを生み出したのです。

ベルニーニの演劇的手法、光のスペクタルの発想には脱帽です。これが1630年代の作品のだからなおさらです。

この教会で過ごした時間は私のローマ滞在の中でも特に印象に残っています。

ベルニーニの光のスペクタクルを感じるのにもこの教会は非常に素晴らしいスポットです。ぜひおすすめしたい教会です。

Travels in Rome" - Charms of the Theater City of Rome and Pilgrimage to Bernini

(23)ベルニーニの傑作『ウルバヌス八世の肖像』~肖像彫刻の奥義とその秘密とは。ベルニーニの独特な人間観察法に学ぶ

ベルニーニの『ウルバヌス八世』はスペイン広場にも近いバルベリーニ宮に展示されています。

私もこの肖像を見にここを訪れたわけですが、この彫刻が肖像彫刻の最高傑作と称えられる理由がよくわかりました。

私はこの彫刻から目が離せなくなり、しばらくこの像の前から動けなくなるほどでした。

私はこんなに素晴らしい肖像をこれまで見たことがありません。最高傑作とはこういうことなのかと心の底から感嘆した体験でした。

そしてこの記事ではそんなベルニーニの独特な肖像制作法や人間観察についてもお話ししていきます。

The Industrial Revolution and British and European Society

『オックスフォード 科学の肖像 ファラデー』~電気文明の基礎を作った19世紀初頭のイギリス人天才科学者のおすすめ伝記

ファラデーは1791年にロンドンで生まれた科学者です。

ファラデーといえば、理系の科目が苦手だった私でも「ファラデーの法則」という言葉をなんとなく覚えていました。

ですが科学界のビックネームというイメージがあったものの、この人物がどの時代に生き、どんな生涯を送ったのかということは全く知りませんでした。

そんな私にとってこの伝記は驚きの連続でした。

19世紀イギリスの雰囲気も知れるこの伝記は私にとってもありがたいものがありました。

Travels in Rome" - Charms of the Theater City of Rome and Pilgrimage to Bernini

(22) Bernini "St. Longinus" - A huge sculpture of St. Peter's Basilica. A masterpiece bursting with Bernini's illusions!

この記事ではあの「ロンギヌスの槍」を題材にしたベルニーニの傑作をご紹介します。

サン・ピエトロ大聖堂にある『ロンギヌス』はバルダッキーノやその先に見えるカテドラ・ペトリのちょうど反対側の向きにあります。そのため多くの人がこの像を見逃して帰ってしまうかさっと流して終わってしまいます。ですがそれはあまりにもったいないです。ぜひこの像にも時間を割くことをおすすめします。

ベルニーニの魔術がこれでもかと炸裂した傑作です。細部にまで彼得意の超絶技巧が施された必見の彫刻です!

Travels in Rome" - Charms of the Theater City of Rome and Pilgrimage to Bernini

(21) Bernini's "Baldacchino" - A masterpiece bronze statue that stands out in St. Peter's Basilica! And a surprising episode with the Pantheon.

ローマ・カトリックの総本山バチカンの象徴サン・ピエトロ大聖堂。その中央祭壇にどんと鎮座するのが何を隠そうベルニーニ作のバルダッキーノです。

ブロンズで作られたこの巨大なバルダッキーノ。ひねりが加わった柱に黒々としたその巨体。私も2019年に初めてこれを見た時には度肝を抜かれました。まさに言葉を失ってしまうほどの衝撃でした。

私はサン・ピエトロ大聖堂が大好きです。この教会は何から何まで驚異的なスケールで私を圧倒します。

ですがそれもやはりベルニーニの傑出した才能があってこそです。バルダッキーノがなければこの聖堂の見栄えは全く違ったものになっていたことでしょう。この記事ではそんなバルダッキーノについてお話ししていきます。

恐怖の谷British and German Literature, History and Culture

Conan Doyle's "Valley of Fear" Synopsis and Comments - My favorite in the Sherlock Holmes series!

タイトルにも書きましたが今作『恐怖の谷』はシャーロック・ホームズシリーズの中で私が最も好きな作品です。

この本の巻末解説に「一般にはドイルの代表作と見なされている『バスカヴィル家の犬』よりも、この作のほうに愛着をもつ評者もあるらしいのである」と書かれていましたが、まさに私もその一人です。

It is true that "The Hound of the Baskervilles" is probably better known and more popular. Until I read "The Valley of Fear," I too thought of Holmes as "The Baskervilles.

But after reading "Valley of Fear," I was completely hooked on the fun of this work, and that is exactly why I read it over and over again.

バスカヴィル家の犬British and German Literature, History and Culture

コナン・ドイル『バスカヴィル家の犬』あらすじと感想~ミステリー小説の王道中の王道!ホームズシリーズ屈指の人気作!

今から100年以上も前に書かれた『バスカヴィル家の犬』ですが、この作品は今なお多くのファンに愛され続け、ホームズの長編小説において最も高く評価されている作品でもあります。

まず、そもそも本のタイトルがいいですよね。『バスカヴィル家の犬』という何ともミステリアスでキャッチーなフレーズ。

そして話の冒頭から謎が謎を呼び、ホームズですら苦戦する厳しい展開。敵はあのホームズを煙に巻くほどの相当な手練れです。

また、物語の舞台もこれまた秀逸です。いかにも何か起きそうな不気味な空間。自然環境と人為が絡み合った恐ろしい舞台装置は読者を常にハラハラさせます。

これは読んで間違いなしの名作です。

シャーロック・ホームズの冒険British and German Literature, History and Culture

Conan Doyle's "The Adventures of Sherlock Holmes" - The first short story collection with gems such as "The Ugly Tales of Bohemia" and "The Red Hair Guild".

今作『シャーロック・ホームズの冒険』は『緋色の研究』、『四つの署名』で大ヒットしたシャーロック・ホームズシリーズの最初の短編集になります。

最初の短編集でありながらそのクオリティは折り紙付き。これからいくつも短編集が出るのでありますが、その中でも今作はベストなのではないかと思うほど面白いです。

My favorite case among them is still "The Ugly of Bohemia". First of all, the title is ridiculously stylish. I take my hat off to the translator's sense of word choice.

You can read the book at a leisurely pace, one a day, or read it all at once, and enjoy it in different ways.

読書初心者にも自信を持っておすすめできる名作短編集です。ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。

Four SignaturesBritish and German Literature, History and Culture

Conan Doyle's "The Four Signatures" Synopsis and Comments - The Great Thames Chase! The second film that defined the Holmes series serial!

シャーロック・ホームズシリーズはこの『四つの署名』の誕生によって連載への道筋が開かれていくことになります。

この作品も前作同様ホームズの名推理が冴えわたるのですが、今作では手に汗握るアクションシーンも登場し、よりエンタメ感の強い作品となっています。犯人との直接対決であるテムズ川での追跡シーンは臨場感たっぷりで映像的な楽しさも味わうことができます。川での追跡というと同じイギリスの文豪ディケンズの『大いなる遺産』が有名ですが、その名シーンをオマージュしたかのような迫力ある追跡です。

ホームズ・シリーズ連載のきっかけとなった『四つの署名』はエンタメ感満載の名作です。ぜひこちらもおすすめしたい一冊です。

A Study in ScarletBritish and German Literature, History and Culture

Conan Doyle's "A Study in Scarlet" Synopsis and Comments - The memorable first novel in the Sherlock Holmes series!

Recently, I have been asked more and more often, "I don't usually read books, but are there any interesting novels that are easy to read even for me?

特にこの『緋色の研究』はシリーズ第一作目ということで次に繋がる作品でもあります。この作品を入り口にシャーロック・ホームズシリーズやミステリーに手を伸ばして頂ければ私としては何より嬉しく思います。ミステリー小説の面白さを知るにはこの作品は最適です。