Shinran and Dostoevsky/World Literature

Don Quixote, the beloved itinerant knight.

岩根圀和『ドン・キホーテのスペイン社会史 黄金時代の生活と文化』~ドン・キホーテの時代背景を知るのにおすすめの参考書!

この本では『ドン・キホーテ』をより知るために様々な観点から時代背景を見ていきます。

その中でも特に私がありがたいなと思ったのは『アマディス・デ・ガウラ』とドン・キホーテについての解説が詳しくなされている点でした。

この本はドン・キホーテが活躍したスペインの時代背景を知るのにおすすめの作品です。文章も読みやすく、図版も多数掲載されているので気軽に読み進めることができます。

これはぜひおすすめしたい作品です。

Don Quixote, the beloved itinerant knight.

Nobuaki Ushijima, "Don Quixote's Journey" - Read this and you will find Don Quixote interesting! The best introductory book that I highly recommend!

この本は本当に素晴らしいです。これを読めば一読しただけでは苦戦しがちな『ドン・キホーテ』が全くの別物になります。もう面白くて面白くてたまらないというくらいの大変身を遂げます。

『ドン・キホーテ』はパロディ作品です。表面上に出てくるものの裏を見れなければ面白くありません。

そんな漠然と読んでもまず気付くことができない『ドン・キホーテ』の面白さをこの本ではこれでもかと解説してくれます。

この本を読めばまず間違いないです。私は自信を持っておすすめします。それほど面白い入門書となっています。

Marx Engels Writings and Related Works

近藤俊太郎『親鸞とマルクス主義 闘争・イデオロギー・普遍性 』~ 真宗教団とマルクス主義の関わりを知るのにおすすめの参考書

この本の中で「マルクス主義にも宗教的なところがあるのではないか」という指摘がなされるのですが、まさにこのことこそ当ブログでもずっと考え続けてきたことであります。

マルクス主義にも宗教的側面があるのではないかと私が考えていたことと、この本で語られていることがリンクしていくようで非常に興味深く読ませて頂きました。

私はどちらかというと真宗教団の研究からマルクスへ向かうのではなく、マルクスそのものやその思想背景、時代背景から宗教へと向かって行ったのでこの本のアプローチとはちょうど反対向きということになると思います。

Marx Engels Writings and Related Works

ダニエル・カーネマン『ファスト&スロー 』概要と感想~人間は不合理な存在であることを学べるおすすめ作品!

人間の行動には不確実な要素が混じる。理屈通りには動かない。

そうしたことを改めて理解し、そのメカニズムを知ることで誤解や錯覚は減るかもしれない。また、他者への寛容さももっと持てるかもしれない。

そうした面でもこの本は非常に有益なのではないかと思います。とても興味深く、刺激的な作品です。行動経済学を学ぶ上でおすすめな1冊です。

Marx Engels Writings and Related Works

R・セイラー『行動経済学の逆襲』概要と感想~従来の経済学と行動経済学は何が違うのかを知るのにおすすめの作品

すべてを合理的に考え、数式によって経済を理解し、実際にそれを適用しようとしてもそううまくはいきません。もしそれが可能なら経済はもっとうまく回せるはずではないか。うまくいかないならばそもそも前提からして間違っていたのかもしれない。

ということで著者の長年の研究と行動経済学者のグループが辿った道のりを知ることができます。

これまで私がブログで更新してきましたマルクスについて考える上でも非常に興味深い視点を与えてくれました。これはありがたい作品でした。

The Industrial Revolution and British and European Society

『ワットとスティーヴンソン 産業革命の技術者』~蒸気機関と鉄道の発明者のおすすめ伝記!

この本は蒸気機関で有名なジェームズ・ワットと鉄道の発明者ジョージ・スティーヴンソンの伝記です。

ワットというと蒸気機関を発明したというイメージがありましたが、正直それがいつのことでどのようなものだったのかは意外とわかりませんでした。

そんな中この伝記ではワットやスティーヴンソンの生涯をわかりやすくコンパクトに語られます。2人の生涯を100ページ弱でまとめているこの本には正直驚きました。

The Industrial Revolution and British and European Society

C・ウォルマー『世界鉄道史 血と鉄と金の世界変革』~鉄道が戦争をもたらした?世界規模で鉄道の歴史を学べるおすすめの参考書

今回ご紹介する『世界鉄道史 血と鉄と金の世界変革』はタイトル通り、ヨーロッパだけではなく、世界中にまで範囲を広げて鉄道の歴史を見ていきます。当然アメリカも出てきますし、日本や中国、アフリカまで出てきます。この本はグローバルな視点から鉄道の歴史を見ていけるので、世界史の流れを学ぶ上でも非常に参考になる作品です。

これはありがたい本でした。産業革命の歴史を追う上でも非常に参考になります。

The Industrial Revolution and British and European Society

W. Siverbuche, "History of Rail Travel" - The invention of the railroad changed human consciousness! A famous book highly praised by Shigeru Kashima, a French literature scholar!

当ブログでもすでにお馴染みのフランス文学者鹿島茂先生が「メチャンコにおもしろい」と大絶賛しているのがこの本です。これは面白いに違いない!

私はわくわくしながらこの本を開いてみたのですが、やはり鹿島先生はすごい!この本は本当に「メチャンコにおもしろい」です。

鉄道が生まれたということは単に便利な移動・輸送手段ができたという話ではなく、人間の価値観、世界観を根本から変えてしまったのだということがこの本からわかります。

The Industrial Revolution and British and European Society

Marx's Miscalculation? What life was like for Victorian Londoners, I think in 19th century London!

ヴィクトリア朝のロンドンはあのマルクスがいた時代になります。マルクスはまさしくこの時代のロンドンで生活し、人々の姿を見、大英博物館の図書室にこもって研究に没頭していたのでありました。

マルクスはどんな世界を見て『資本論』を書いていたのか、そして彼と同時代人のロンドン人はどんな生活をしていたのか、そうした面からも『ヴィクトリア朝英国人の日常生活 貴族から労働者階級まで』は私にってものすごく興味深いものでありました。

The Industrial Revolution and British and European Society

『ヴィクトリア朝英国人の日常生活 貴族から労働者階級まで』~19世紀後半のロンドン市民の生活を知るのにおすすめ!

この本ではヴィクトリア朝の人々の日常生活が描かれます。100年以上も前のロンドン市民がどんな生活を送ってたかがかなり詳しく語られます。しかも日常生活に密着していますので小説や映画などでもなかなか見られない部分まで知ることができます。

意外な発見がたくさんあります。これは面白いです!

19世紀後半のロンドン市民の生活を知れるおすすめの1冊です!