Neil Gabler, "The Madness of Creation: Walt Disney" - Neutral recommended Disney biography!

The Madness of Creation Dreamland Disneyland Research

ニール・ゲイブラー『創造の狂気 ウォルト・ディズニー』概要と感想~中立的なおすすめディズニー伝記!

今回ご紹介するのは2007年にダイヤモンド社より発行されたニール・ゲイブラー著、中谷和男訳の『創造の狂気 ウォルト・ディズニー』です。

Let's take a quick look at the book.

ミッキー生みの親、実は「嫌なヤツ」?ディズニー社の全面協力を得ながら、同社の検閲を受けずに出版されたウォルト・ディズニー伝の決定版。過度に美化することも、過度に否定することもなく、その業績の偉大さと人間としての弱さを冷静に描いた書。2006年ロサンゼルスタイムス出版賞伝記部門大賞作品。

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Walt Disney (1901-1966)Wikipedia.

This book is a recommended biography of Walt Disney, creator of Mickey Mouse.

What sets this book apart is its neutrality. As mentioned in the introduction above, this book neither overly praises nor criticizes Walt. It is written in a neutral manner.

This position of neutrality may seem obvious, but when you are a giant like Walt, it is not so easy. On the Disney side, Walt was often deified and presented as a deity, and on the other side, there were many instances where Walt was cast down as a satanic figure from a political or ideological stance.

By Katsuya Arai, published in 2016The Sociology of Disneyland: The De-Disneyization of TDR.But this book is recommended because of its neutrality.

Amazon商品紹介ページでも次のように述べられています。

世界的なエンターテインメントを生み出したウォルト・ディズニーの生涯は、周囲の人との軋轢の繰り返しでした。父親との葛藤、映画会社の裏切り、従業員の集団退職や大規模のストライキにも遭遇します。一方で、ウォルトも、周囲の人に悪態をつくことは当たり前。長年務めた部下をいとも簡単に首にするなど、人間的な温かみとは無縁でした。夢や愛情にあふれた作品を多数残した作者の人生は、意外にもエゴイスティックだったのです。彼の生涯は、ただ自分の夢見た世界をつくりたかった、という一言に尽きます。子供の頃に描いた夢が、不幸にも大人になるとさらに大きくなり、最後まで夢の実現を目指してまい進します。クリエイティブの重要性が増している時代に、彼の生き方に学ぶのはとても価値があると思います。そして、本当のクリエイティブとはわがままが原点であることが本書から読み取れます。ディズニーの伝記は公認本や暴露本など日本でも数冊出ています。本書は、ディズニー社の全面的な協力を得て必要な資料への閲覧を許されながら、同社の検閲なしで出版できました。そのため、ディズニーにとって都合の悪い話も描かれており、リアルです。

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たしかに本書ではウォルトのエゴイスティックな面や彼が直面したトラブルなど、ディズニー神話的には都合の悪い情報がいくつも書かれています。しかし、いわゆる「天才」と呼ばれる人物に清廉潔白、一点の染みもない人間像を求めることそのものがある意味ナンセンスでもあります。「ウォルトには問題があった。だからだめなのだ」と思考をストップするのではなく、それも含めてウォルトは何を成し遂げ、何があったからこそ偉大な業績を残すことができたのかを学ぶことが大切なのではないでしょうか。そういう意味で本書は非常にありがたい伝記となっています。

この本ではウォルト・ディズニーという巨人の生涯をじっくり見ていくことになるのですが、私にとって特に印象に残っている箇所が次の一節です。

ディズニーランドは典型的な風景や建物を提供するのではなく、客は白雪姫やトード氏やピーター・パンやアリスなどの主人公になりきって物語の世界に生きられるようにデザインされていた。

そしてすべてはディズニーの最大のテーマに行き着く。それは「常に善は悪に勝利し、小さい者も幸運と勇気とはかりごとによって、さまざまな形をした大きな悪人を圧倒できる」というものだった。

ディズニーランドは気づかないうちに客を勇気づけた。生きているという実感、生命への愛を感じさせるところだった。ウォルトはディズニーランドに宗教的なオーラさえ与えようとした。

ダイヤモンド社、ニール・ゲイブラー、中谷和男訳『創造の狂気 ウォルト・ディズニー』P472

「ウォルトはディズニーランドに宗教的なオーラさえ与えようとした。」

これこそ私が今ディズニーを学んでいる最大の理由でもあります。

僧侶である私にとってディズニーランドは単なるテーマパークで終わる存在ではないのです。そこには思想や宗教性が明らかに付与されています。そしてこの夢の国を訪れた私たちはまさにそうした宗教性に魅了されているのです。

「宗教とは何か」を探究し続けてきた私にとってこれほど興味深いものはありません。ますますディズニーという存在の深みへはまっている自分を感じています。

本書『創造の狂気 ウォルト・ディズニー』は様々な視点からディズニーを考えていけるおすすめの一冊です。ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。

以上、「ニール・ゲイブラー『創造の狂気 ウォルト・ディズニー』~中立的なおすすめディズニー伝記!」でした。

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