A Christmas Carol," Dickens' masterpiece, synopsis and thoughts - a work that has also been adapted for film by Disney!

Christmas carol Dickens, England's greatest writer

ディケンズの代表作『クリスマス・キャロル』あらすじ解説と感想

今回ご紹介するのは1843年にディケンズにより発表された『クリスマス・キャロル』です。私が読んだのは新潮文庫、村岡花子訳の『クリスマス・キャロル』です。

Let's take a quick look at the synopsis.

ケチで冷酷で人間嫌いのがりがり亡者スクルージ老人は、クリスマス・イブの夜、長い鎖に巻かれた老マーレイの亡霊と対面する。翌日からは彼の予言どおりに第一、第二、第三の幽霊に伴われて知人の家を訪問する。炉辺でクリスマスを祝う、貧しいけれど心暖かい人々や、自分の将来の姿を見せられて、さすがのスクルージも心を入れかえた……。文豪が贈る愛と感動のクリスマス・プレゼント。

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Perhaps the most well-known of Dickens' works, and perhaps the most familiar in modern times, is "A Christmas Carol.

The work is often familiar in venues other than novels, as it has been adapted into a film by Disney.

小説も文庫で180ページ少々と、読みやすい分量でしかもストーリー展開も明快で非常に読みやすい作品です。

さて、あらすじにもありますように、『クリスマス・キャロル』の主人公スクルージ爺さんはなかなか強烈な個性の持ち主であります。

けちで頑固で意地悪で口が悪くて、冷たくて人間嫌い。

誰からも好かれず、人を寄せ付けない典型的な人物像です。

もはや世の中に「スクルージ爺さんのような人」という言葉が定着しているほどこのお爺さんの特徴は際立っています。

『クリスマス・キャロル』ではそんなスクルージ爺さんがクリスマスイブの夜、亡くなった仕事仲間のマーレイの亡霊と対面します。

翌日からマーレイの予言通り、3人のお化けと出会い、スクルージ爺さんは自らの人生を振り返ります。そしてこのままではどんな結末を迎えるかに恐れおののきます。

そしてあのけちで頑固で冷徹なスクルージ爺さんもついに心を入れ替え、新たな人生を送るのでありました。

さて、この『クリスマス・キャロル』について、ディケンズ学者の島田桂子氏の『ディケンズ文学の光と闇』に興味深い解説がありましたので引用します。

クリスマスと言えば、ディケンズが‛Father Christmas’と呼ばれ、厳しいカルヴァン主義者による非難と差し止めから、家族団欒と喜ばしい宴という伝統的なクリスマスの祝いを再びイギリスの文化に取り戻した張本人であることはよく知られている。『ピクウィック』のディングリー・デルのクリスマスの宴や、『クリスマス・キャロル』のクラチット家のクリスマス・ディナーはその典型である。

しかし、ディケンズが描くクリスマスには、もうひとつ、重要な意味がある。それは、クリスマスと「贖罪の死」との関係である。

その例は、『クリスマス・キャロル』にもっとも強く表れている。スクルージはクリスマス・イヴの夜、幻像の中で「死」を見る。それは、過去における自分が幼かった頃の想像力や愛情の死であり、現在における兄弟姉妹との断絶という死であり、未来における足の悪いテイム坊やの死と、自分自身のおぞましい死である。

スクルージが幻の中で見たティム坊やの死が、彼の救済の要因となり、スクルージはクリスマスの朝に回心して全く新しい人間に生まれ変わる。スクルージは、生まれ変わった時、「私は過去と現在と未来の中に生きます!」という誓いの言葉を繰り返す。これは、スクルージに与えられた新しい命が「永遠」という時間を超越したものであり、過去と現在と未来における「死」を克服したことを表している。

ティム坊やと同じょうに、『骨董屋』のリトル・ネル、『オリヴァー・トゥイスト』のディック、『ニコラス・ニクルビー』のスマイク、『ドンビー父子』のポール・ドンビーのような子供たちは、ある意味で、我々が生きるために死ぬという、一種の生贄となっているのである。

したがって、無垢な者、小さい者、弱い者の象徴である子どもの死は、ある種の贖罪として用いられていることが分かる。クリスマスは「偉大な主ご自身が子どもであられた」日であると、ディケンズは『クリスマス・キャロル』の中で強調している。

未来のクリスマスの精霊に導かれて、ティム坊やのいない、しんと静まりかえったクラチット家を訪れたスクルージが聞いたものは、ピーターが朗読する聖書の言葉である―「そして、ひとりの幼な子をとりあげて、彼らの真ん中に立たせ……」この朗読は、ティムを亡くした母親の涙で中断されてしまうが、読者は、その聖書の言葉の続き―「それを抱いて言われた。だれでも、このような幼な子のひとりを、わたしの名のゆえに受けいれる者は、わたしを受けいれるのである(マルコ九・三六~三七)―を静かに思い起こし、ティム坊やと幼な子キリストとを重ね合わせるであろう。

このように、ディケンズにとってクリスマスは、やがて我々を生かすために十字架上で贖罪の死を遂げる贖い主が産まれた日であり、「クリスマス」という出来事の指し示す先には、贖罪の死と「永遠の命」という「復活」があることをいつも関連づけているのである。

彩流社 島田桂子『ディケンズ文学の闇と光―悪を照らし出す光に魅入られた人の物語』P142-144

イギリスでディケンズが「クリスマス・ファーザー」と呼ばれているのは初めて知りました。クリスマスの宴をイギリスに復活させた人物こそこのディケンズだったとは驚きでした。

そしてドストエフスキーが彼のことを「偉大なキリスト教徒」と呼ぶように、この作品ではキリスト教的なメッセージが実はふんだんに含まれていることがこの解説から知ることができました。

Impressions - From a Dostoevskyian Perspective

『クリスマス・キャロル』はドストエフスキーによる直接の言及はありません。

しかし、この作品がイギリスだけでなく世界中で与えた影響力を考えると、ドストエフスキーも読んでいたと考えられます。

しかも子どもの教育のために「ディケンズはすべて読ませなさい」と他人にもアドバイスしていたほどですから、『クリスマス・キャロル』も当然そのひとつに含まれるだろうと思います。

たしかにこの作品はディケンズ作品の中でも特に子どもの教育にはうってつけの作品であるように思えます。

意地の悪いお爺さんが自分の冷たい生き方を振り返り、心の温かさを回復させ、幸せな人生を取り戻すという筋書きは非常に魅力的です。

あのディズニーが映像化するほどですから、やはりそれだけ魅力的で意義のあるストーリーであることは疑いありません。

私の妹もクリスマスが近くなると毎年観たくなると言っていました。

何度も何度も観たくなるほどこのストーリーは観るものをほっこりさせものがあります。

ドストエフスキーが子どもの教育について、

ウォルター・スコットは、高い教育的な価値を持っています。ディケンズは全部、いっさい例外なしにお読ませなさい。

河出書房新社 米川正夫訳『ドストエーフスキイ全集18』 書簡下 P430

と言うのももっともであると思います。

また面白いことにこの言葉のすぐ後に、ドストエフスキーは自分で

小生の作品は全部が全部、ご令嬢に適当だろうとは思いません。

河出書房新社 米川正夫訳『ドストエーフスキイ全集18』 書簡下 P430

He stated.

ドストエフスキーは自分の作品は子どもの教育には適当ではないと言うのです。

これは謙遜から言ったのか本心から言ったのかはわかりませんが、興味深い発言です。

ドストエフスキー自身はディケンズを愛し、その善良な筋書きを評価しているからこそ子どもの教育に彼の作品を薦めます。

しかしドストエフスキー自身はそういう作品を作ろうとはしません。

ドストエフスキーの作風はディケンズのほがらかで善良なストーリーとはまるで違います。

まるでそんなストーリーなど現実の人間においてはありえないのだと言わんばかりに人間世界のカオスを彼は描いています。

ディケンズ作品を読んでみたからこそ、こうしたディケンズとドストエフスキーの作風の違いが分かって面白いです。

ディケンズとドストエフスキーの作風の違いは、世界的伝記作家ツヴァイクの『三人の巨匠』という本に詳しく書かれているので興味のある方はぜひ読んでみてください。

さて、話は戻りますが、

「尊敬はしているけど私はそういう作品を書かない」

「善良な作品を読みたいのならディケンズを読んで下さい。私の作品はそういうものを求めている人には適当ではありません」

ドストエフスキーはこう言いたかったのでしょうか。彼の言葉だけではそれは確かめようがありません。

ですが、ディケンズの『クリスマス・キャロル』がたしかに面白かったのは事実。さすが世界中で今でも絶大な影響力を与えている作品だとうならざるをえませんでした。

以上、「ディケンズの代表作『クリスマス・キャロル』あらすじ解説~ディズニーでも映像化された作品!」でした。

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