定方晟『インド性愛文化論』~仏教経典に説かれた性。仏教と性の関係性を真正面から問うた参考書

この本は普段私たちがなかなか触れることのない「仏教と性の関係性」についてストレートに論じた作品です。

「わたしはいま仏教の裏街道を示そうとしている。仏教学者のなかにはこれを好まない人がいるかもしれない。しかし、人間にとって大事な性の問題を避けて、仏教のなにがわかるだろうか。性愛(カーマ)はインドでは人生の三大目的の一つにあげられているくらいである。人間のすべての面を知ってこそ仏教の意義が正しく理解できると、わたしは考える。」

本書におけるこの言葉は非常に重要な提言ではないでしょうか。