佐藤大介『13億人のトイレ』~インドにはトイレがない!?清掃カーストの過酷な仕事やガンジス川の汚染についても学べる1冊!

この作品はとにかく衝撃的です。こんな劣悪な状況で清掃カーストの人たちは働いているのかと衝撃を受けました。何の処理もされていない下水に何の装備もなく浸かり、素手でその詰まりを解消させる仕事の様子には読んでいて目を疑いました。

また、モディの進めるインド全土のトイレ設置の政策の欺瞞にはただただ唖然とするしかありませんでした。インドの汚職、腐敗、賄賂体質はすさまじいものがあります。このトイレ政策においても忖度、汚職、不正まみれの実態があったのでありました。まさに汚物まみれのトイレ政策だったわけです。

そしてインドや仏教に関心のある方には特に関心の強いであろうガンジス川についての言及があるのも本書の嬉しいポイントです。ぜひおすすめしたい作品です。