(17)ベルニーニ『プロセルピナの略奪』~驚異の肉感!信じられない超絶技巧に驚愕!ボルゲーゼ美術館所蔵の初期の傑作!

『ベルニーニ』の著者石鍋真澄に絶賛されていた彼の超絶技巧を私も間近で体感してきました。

著者が「そこには見る者を恍惚とさせる「技巧」がある」と述べるように、恍惚とせずにはいられません。「嘘でしょ!?」と思うほどの質感でした。指が食い込む肌の柔らかさに注目してください。これが本当に石なのかと目を疑いました。

ベルニーニは単に独創的なだけではありません。それを実現する超絶技巧があったからこそその独創性が生かされています。発想だけでは足りないのです。それだけでは単なる空想で終わってしまいます。確かな技術、いや圧倒的な技術という裏付けがあるからこその独創性なのだということを実感しました。