シェイクスピア『アテネのタイモン』あらすじと感想~金の切れ目は縁の切れ目。お人よしの富豪の悲惨な転落劇

『アテネのタイモン』は紀元前五世紀頃に実際に存在していたアテネの人間嫌いの市民ティノモスをモデルにして書かれた作品です。

物語の筋としてはシンプルです。シンプルすぎると言ってもいいでしょう。そして実際に読んでみて思ったのですが、たしかに本紹介で問題作と言われているのもわかるような気がしました。

問題作として扱われるこの作品ではありますが、シェイクスピアの全体像を考えるためにもこの作品を読むことができてよかったなと感じています。