ゾラ未邦訳の作品『ローマ』あらすじと感想~腐敗したバチカンへの批判と宗教者の奮起を促したゾラの告発の書

ゾラはルルドの泉での体験から『ルルド』、『ローマ』執筆へと向かっていくことになります。

そしてバチカンによって『ルルド』が公式に禁書目録に載せられたにも関わらずわざわざローマまで赴き、改革を直訴しに行くゾラ。ここに彼の本気さや、いかに彼が真剣に宗教に対して思う所があったかがうかがわれます。

今作はそんなゾラの思いが込められた作品であり、「三都市双書」最終巻『パリ』へと繋がっていく作品になります。