ドストエフスキー『二重人格(分身)』あらすじと感想~自意識過剰男が狂気にまっしぐら。私のお気に入り作品

個人的には私はこの作品が大好きです。

初めて読んだ時は新ゴリャートキンの存在に混乱してしまいましたが、もう一度じっくり読んでいくと主人公の旧ゴリャートキンにとても感情移入してしまいました。

彼はたしかに不器用で世渡り下手で卑屈な言動を繰り返すのですが、世渡り上手なイケてる人間にはない魅力が彼にはあるのです。

私はそうした旧ゴリャートキンに共感を覚えます。

『二重人格』は『罪と罰』や『カラマーゾフの兄弟』といった長編作品とはまた違った魅力がいっぱいの作品です。