R・ゴンブリッチ『インド・スリランカ上座仏教史』~「ブッダの教えは誰が聴いたのか」社会と仏教のつながりを考えさせられる名著

この本はスリランカの仏教の大枠を学ぶのに非常におすすめな作品です。

スリランカといえば本書タイトルにありますように日本の大乗仏教とは異なる「上座部(テーラワーダ)仏教」が根付く国です。そのスリランカにおける仏教の歴史をインドにおける仏教誕生から遡って考えていくのが本書の大きな流れとなります。

本書で特徴的なのは「仏教の社会史」という視点があることです。本書では単に思想的、歴史的な問題だけでなく、当時の社会との関わりの中において仏教がどのように存在していくかを見ていきます。この本を読めば皆さんもきっと驚くと思います。ぜひぜひおすすめしたい名著です。