辛島昇『インド文化入門』~謎の国インドを映画、食、物語、言語など様々な切り口で見ていくおすすめ入門書

この本はインド初学者でも楽しく読み進めることができるとても面白い作品です。語られる内容も多岐にわたっていますので、きっと読者ひとりひとりにぐっと来る章が必ずあると思います。

私の中で一番印象に残ったのは第十章の「カレー文化論―南アジアの統一性」です。インドといえば「カレー」というのは私もイメージとして強くあったのですが、ではいざ「そのカレーってそもそも何なのだろう」と聞かれるとなかなか難しい。漠然としか「カレー」という存在を考えたことのなかった私にとってこの章はとても刺激的でした。まさかカレーがインド文化そのものを知る大きな鍵となっていたとは!

とても刺激的で面白い作品です!