セネカ『生の短さについて』~時間の浪費を戒め、今を生きよと述べるローマのストア派哲学者の人生哲学

セネカは一貫して「今を生きよ」と述べます。そして自分の外のことに時間を奪われてはならないと主張します。

時間を浪費している場合ではない。あなたはあなたの人生をどう生きるのかとセネカは問いかけてきます。

この作品を読んで感じたのはセネカはブッダなのかというくらい、仏教的な要素があるという点でした。教えそのものだけでなく、ひとりひとりの読者に問いかけてくるかのような文体も似ています。

ローマのストア派哲学と仏教との類似性というのは私としても非常に興味深いものがありました。