宮下規久朗『闇の美術史 カラヴァッジョの水脈』~闇があるから光が生きる。「闇と光」と宗教のつながりとは

「闇に灯る光は、人に厳粛で宗教的な雰囲気を呼び起こす」

「こうした夜の恐怖の中から様々な宗教や信仰が生じたのは自然であり、そこに灯火が重要な役割を果たしたのも当然であった。それは人を暗く恐ろしい闇の世界から解放し、救いに導くように思われるのだ。」

著者がこう語るように「光と闇」の感覚は人間にとって根源的なものではないでしょうか。

この本はそんな「闇と光」の関係を絵画を通して深く考察していく作品になります。

僧侶としてもこの作品は非常に興味深いものがありました。