トルストイ『地主の朝』あらすじと感想~当時の農奴制の実態と農地経営に失敗した若きトルストイの実体験を知れる名作中編

トルストイは1847年にカザン大学を中退し、故郷のヤースナヤ・ポリャーナに帰ってきます。

そして『青年時代』に書かれていたように、己の自己実現のために細かいリストを作成し、その実行に取り掛かったのでした。

そのひとつが今作『地主の朝』で語られるような農地経営だったのです。

ですが、若きトルストイはあっという間にこれに挫折します。

今作ではそんなトルストイの苦い経験を知ることになります。