『レニングラード封鎖 飢餓と非情の都市1941-1944』~80万人以上の餓死者を出したサンクトペテルブルクの包囲戦

この本はあまりにショッキングです。かなり強烈な描写が続きます。地獄のような世界でレニングラード市民は生きていかなければなりませんでした。市民が飢えていき、どんどん死んでいく様子がこの本では語られていきます。生き残るために人々はどんなことをしていたのか。そこで何が起きていたのか。その凄まじさにただただ呆然とするしかありません。80万人以上の餓死者を出したというその惨状に戦慄します・・・

独ソ戦の悲惨さを学ぶのにレニングラード包囲戦は必読です。弾丸飛び交う戦場だけが戦争ではありません。一般市民を餓死させるという戦略的包囲も戦争のひとつの大きなあり方です。

この本はそうしたことを学ぶ上でも最適な1冊です。読むのに覚悟がいる本ではありますがぜひおすすめしたい作品です。