チェーホフ『ロスチャイルドのバイオリン』あらすじと感想~人生を無駄にしてしまった男の悲哀と目覚めの感動作
この作品も10頁少々という短い作品ですが、これまた内容が凝縮されていてあっという間に引き込まれてしまいます。
そして何より、長年ずっと黙って尽くしてくれた優しい妻に対するヤーコフの後悔。これが何よりもいたましいです・・・
そして真に彼が自らの生き方を振り返ったのが、墓場からの帰り道に妻との思い出の場所に偶然やってきた時だというのですから何ともドラマチックです。
読んでいて泣きそうになるくらい切ないシーンです。
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