ゾラ『金』あらすじと感想~19世紀パリで繰り広げられたロスチャイルドVSパリ新興銀行の金融戦争!

『獲物の分け前』で主に土地投機によって巨額の金を稼いだ主人公のサッカールでしたが、今作では巨大銀行を設立することで新たな戦いに身を投じていく様子が描かれています。サッカールのライバルのユダヤ人はあのロスチャイルド家がモデルになっています。フランス第二帝政期では実際に新興銀行とロスチャイルド銀行との金融戦争が勃発していました。ゾラはこうした事実を丹念に取材し、この作品に落とし込んでいます。