サラエボオリンピック競技場の墓地とヴレロボスネ自然公園と~平和の象徴が紛争犠牲者の墓地に… ボスニア編④

1984年の冬季オリンピックの会場がまさしくここサラエボ。

平和の祭典オリンピックが行われてから10年と経たない内に、この地は紛争へと突入していくことになってしまったのでした。

紛争中、サラエボ市内では多くの犠牲者を出すことになりました。そのためもともとあった墓地区画に遺体を埋葬しきれなくなるという事態に。

そこで急遽オリンピック競技場のサブグラウンドを墓地として利用することになったのでした。

平和の祭典の会場がそのまま紛争の犠牲者となった人たちのお墓となっている。こんな皮肉があっていいものなのだろうか。

私はなんともいたたまれない気持ちで目の前のお墓を呆然と見続けたのでした。