ウィーンからサラエボへ~ぼくがボスニアを選んだ理由 ボスニア編①

2019年4月26日。私はウィーンからボスニア・ヘルツェゴビナの首都、サラエボに向かいました。

旅の計画を立てるにあたってこの国に関心を持ったのも、ボスニア紛争が宗教と民族の争いで、仲良く暮らしていた隣人が急に殺し合うようになったのだと教えられた記憶があったからでした。

なぜ人間はこうも簡単に人を憎むことができるのだろうか。

なぜ仲のよかった隣人を宗教を理由に殺すことが可能だったのか。

宗教は人を残酷な行動に駆り立てるものなのだろうか。

民族の対立は人間に宿命づけられた地獄の入り口なのだろうか。

このような疑問が生まれたからこそ、私はボスニアを訪ねることに決めたのでした。