冷戦

冷戦世界の歴史・思想・文学に学ぶ

トニー・ジャット『20世紀を考える』~悲惨な歴史を繰り返さないために私たちは何をすべきか

戦前、戦中、戦後ヨーロッパの歴史の大家である二人の対談は非常に興味深いものでありました。聴き手と受け手の化学反応とはこういうことなのだなということを感じました。圧倒的なレベルの知識人同士が本気で世界について語り合う。それがこの作品です。この二人の織りなす対談にとにかく圧倒される読書になります。

ローマ帝国の興亡とバチカン、ローマカトリック

ヨハネ・パウロ二世『救い主の母』~カトリックにおける聖母マリアの意義を解説した1冊

この本は文庫本サイズで150頁弱の非常にコンパクトな作品ですが、その中でヨハネ・パウロ2世が丁寧に聖母マリアの意義について語ってくれます。マリア信仰を考える上で非常にわかりやすい解説で、とても参考になりました。この本もおすすめです。

ローマ帝国の興亡とバチカン、ローマカトリック

『教皇ヨハネパウロ二世との対話ー人生・社会・宗教問題について』~教皇が若者達に送る熱いメッセージ

ヨハネ・パウロ2世は若者たちとの対話を非常に大切にした人物でした。彼は教皇になる前から学生たちとの交流を重んじ、彼らとの強い結びつきを持っていました。

この本はそんなヨハネ・パウロ2世が若者達に送るメッセージが語られる作品となっています。

宗教離れが進み、物質中心主義となった世界。何を頼りにしていいのか、どう生きればいいのかという道筋を失ってしまった現代人に対し、ヨハネ・パウロ2世は語りかけます。

ローマ帝国の興亡とバチカン、ローマカトリック

ヨハネ・パウロⅡ世『希望の扉を開く』~ローマ教皇が宗教における素朴な疑問に答えた対話集

この本はローマ教皇ヨハネ・パウロ2世が宗教に対する素朴な質問に対して率直に答えていくという驚くべき内容となっています。質問は正直かなり厳しいです。よく教皇様にそこまでのことを質問できるなとこちらがドキドキしてしまうほどです。ヨハネ・パウロ2世の教えや人柄を知る上でこの本は非常に重要な一冊であるように私は思います。

ローマ帝国の興亡とバチカン、ローマカトリック

G・ブアジンスキ『クラクフからローマへ』~教皇ヨハネ・パウロ2世のおすすめ伝記

世界中から圧倒的な支持を受けていたローマ教皇ヨハネ・パウロ2世(1920-2005)。この作品はそんなヨハネ・パウロ2世がポーランドで生まれ、そこからローマ教皇となるまでの人生をまとめた伝記です。冷戦を学ぶ上で知ることになったヨハネ・パウロ2世でしたが私の中でとてつもないインパクトを受けることになりました。

冷戦世界の歴史・思想・文学に学ぶ

末近浩太『イスラーム主義―もう一つの近代を構想する』~現代のイスラム教の流れを知るのにおすすめ

この本はイスラームの思想、教義と政治の結びつき、そして中東の人びとが置かれた状況を知るのにとてもありがたい1冊です。

当ブログでもこれまでイスラームを知るためにおすすめな参考書を紹介してきましたが、現代のイスラーム世界を知る上でこの本はとてもおすすめです。

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タミム・アンサーリー『イスラームから見た「世界史」』~イスラム教の歴史を知るのにおすすめの名著!

イスラム教の歴史を知る上でこの本は最高の本です。単にイスラム教そのものを知るだけではなく、世界とのつながりからそれを見ていくことができます。この本の素晴らしい点はまさに著者の語り口にあります。宗教や世界史の知識がない人にもその面白さが伝わる語りというのはなかなかできることではありません。それを著者は見事にやってのけます
私はこの本が大好きで何度も読み返しています。2019年に海外を旅する前にもこの本でイスラム教の歴史を学びました。

この本を読めばきっと意外な事実をたくさん発見すると思います。こんな刺激的な本はなかなかお目にかかれません。

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嶋本隆光『イスラーム革命の精神』~1979年イラン・イスラ―ム革命とは何だったのか

この本は1979年にイランで起こった大事件イスラーム革命について語られた作品です。この本ではなぜイスラーム革命が起こったのか、どうして宗教者がそれほど社会に対して影響力があったのか、そしてそもそもイランのイスラム教の教えはどのようなものだったのかが解説されます。

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クリスチャン・カレル『すべては1979年から始まった 21世紀を方向づけた反逆者たち』~冷戦終盤の驚くべき物語がここに

ソ連崩壊に大きな影響を与えた人物達。その4人こそイギリスの首相サッチャー、中国の政治家鄧小平、イラン・イスラーム革命の指導者ホメイニー、そしてローマ教皇ヨハネ・パウロ二世という四人の人物でした。この本ではそんな4人がどのように冷戦に影響を与えたのかを見ていきます

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V・セベスチェン『東欧革命1989 ソ連帝国の崩壊』~共産圏崩壊の歴史を学ぶのにおすすめの名著!

セベスチェンの作品はとにかく読みやすく、面白いながらも深い洞察へと私たちを導いてくれる名著揃いです。

この本は、世界規模の大きな視点で冷戦末期の社会を見ていきます。そして時系列に沿ってその崩壊の過程を分析し、それぞれの国の相互関係も浮かび上がらせる名著です。これは素晴らしい作品です。何度も何度も読み返したくなる逸品です