アンドレ・シャステル『ローマ劫掠 1527年、聖都の悲劇』~神聖ローマ帝国軍によりローマが破壊略奪された衝撃の事件とは
この本は石鍋真澄著『教皇たちのローマ』とセットでおすすめしたい作品です。
荘厳で圧倒的な美しさを誇るバチカンの信じられない歴史を目の当たりにすることになります。
私はこの本を読んでからのこの一か月弱、いまだにそのショック状態から抜け出せておりません。それほどの衝撃です。宗教だけでなく、人類の歴史としてこの出来事は非常に大きな意味を持っていると私は感じています。
この本は石鍋真澄著『教皇たちのローマ』とセットでおすすめしたい作品です。
荘厳で圧倒的な美しさを誇るバチカンの信じられない歴史を目の当たりにすることになります。
私はこの本を読んでからのこの一か月弱、いまだにそのショック状態から抜け出せておりません。それほどの衝撃です。宗教だけでなく、人類の歴史としてこの出来事は非常に大きな意味を持っていると私は感じています。
「この男をもって、ハプスブルク家は最盛期を迎える。若きスペイン王として君臨し、皇帝の冠を抱いたのちは、ヨーロッパだけでは飽きたらず、アフリカにまでその手を伸ばした戦いと栄光の日々。しかし、王家と自身の黄昏は、静かに忍び寄っていた―。ハプスブルク家が光に満ちた最後の姿を描いた傑作評伝」
この本はサッコ・ディ・ローマ事件について知りたかった私にとって非常にありがたい作品でした。中世ヨーロッパに君臨した巨大な王の生涯を知れる素晴らしい一冊です。
この本はタイトル通り、長い歴史を持つハプスブルク家がいかにして始まり、どのように勢力を増していったのかということが非常にわかりやすく説かれています。
読んでいて「へぇ~!そうなんだ!」とびっくりすることが何度も何度もありました。これまで中世ヨーロッパまでなかなか手が回らなかったためその歴史はほとんど知りませんでしたが、当時のヨーロッパはこんな状況だったのかとまさに目から鱗でした。これは面白いです。
中世ヨーロッパに興味のある方、繁栄を極めたハプスブルク家に興味のある方にぜひおすすめしたい作品です。
ヘンリー八世は1509年から死去する1547年までイングランド王として在位した実在の人物です。
そして男の世継ぎを生めなかったキャサリン妃との離婚問題からバチカンと対立しそのままイギリス国教会を設立したという、イギリスの歴史においても屈指の重大事件を巻き起こした人物でもあります。
今作『ヘンリー八世』ではそんな彼の離婚問題を中心に王の苦悩と側近たちの栄枯盛衰の物語が語られることになります。
この本はものすごく面白いです。著者の語りも素晴らしく、歴史の流れがすっと入ってきます。ヘンリー八世という圧倒的カリスマの驚異の人生を私達は目撃することになります。
この本はシェイクスピアファンにも強くおすすめしたいです。この王の娘が後のエリザベス女王であり、その治世で活躍したのがシェイクスピアです。彼が生きた時代背景を知ればもっとシェイクスピア作品を楽しむことができます。時代背景を離れた芸術はありません。私にとってもこの伝記は非常にありがたいものとなりました。
私はこの本に衝撃を受けました。それは私の中にあった常識が覆されたかのような凄まじいショックでした。
なぜ私がそこまで強烈なインパクトを受けたのかと言いますと、この本に出てきた1527年のローマ掠奪(サッコ・ディ・ローマ)があまりにショッキングな内容だったからです。
この事件は1527年にローマが攻撃され、虐殺、略奪の限りが尽くされた恐るべき出来事です。
そしてそれを行ったのが何を隠そうカトリック王カール五世の神聖ローマ帝国軍でした。
この本ではそんな衝撃のローマ史が語られます
この作品は真面目くさった神学者や哲学者を風刺して、人間とはいかなるものかをユーモアたっぷりに描いています。腐敗した聖職者への批判も書かれており、よくこの作品をカトリック教会が許してくれたなと読んだ瞬間思ったのですが、案の定この作品はカトリックの禁書目録に入ることになったようです。
巨大な出版業界がまだ存在していない段階にしてベストセラー作家として最高の地位にあったエラスムス。
その人気の源泉となった作品が『痴愚神礼讃』です。ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。
この作品はフィレンツェの芸術作品そのものよりもその作品が生み出された時代背景に注目していく点にその特徴があります。
フィレンツェには有名な建築や芸術作品がありすぎて何を見ればいいのか混乱してしまいます。ですがこの本ではそれを時代順に見ていくことになるので頭がすっきりします。歴史の流れとセットで作品の背景まで見えてくるのでこれまで本や映像で漠然と見ていたフィレンツェがまた違って見えてきます。
フィレンツェの歴史や魅力を知るのにこの本は非常におすすめです。
この本ではなぜ煉獄が生まれてきたのかということを時代背景からとてもわかりやすく解説してくれます。
やはり思想というのは何もないところからぽんと生まれてくるものではありません。必要とされる時代背景があるからこそ生まれてくるのだということをこの本では感じることができます。
煉獄が生まれてきたのは12世紀頃とこの本では語られます。
そしてダンテが『神曲』を書いたのが14世紀初頭ということで200年ほどのスパンがあります。
この本を読めばダンテが何を参考にして作品を作り上げていったのかがわかるおすすめの参考書です
ダンテの『神曲』は中世の人々の死生観を考える上でものすごく興味深い作品でありました。
この記事では「天国・お浄土はつまらない」問題について考えていきます。
『地獄篇』『煉獄篇』『天国篇』と続けて読んできましたが日本の地獄と浄土と比べながら読むのもとても刺激的なものになると思います。ぜひ仏教とセットで読んで頂けましたら幸いでございます。