イギリス

ロシアの歴史・文化とドストエフスキー

O・ファイジズ『クリミア戦争』~ロシア・ウクライナの関係と、近代西欧情勢を学ぶのにおすすめの名著!

この作品にも本当に驚かされました。

クリミア戦争ってこんな戦争だったのかと呆然としてしまいました。

世界史の教科書でも取り上げられるこの戦争ですが、どれだけ入り組んだ背景があったか、そしてこの戦争がもたらした影響がいかに現代まで続いているかを思い知らされます。

ウクライナ情勢で揺れる世界において、この戦争を学ぶことは非常に大きな意味があると思います。

ぜひおすすめしたい作品です。

現代ロシアとロシア・ウクライナ戦争

クラウス・ドッズ『新しい国境 新しい地政学』~今世界で何が起きているのか、危機的な国際情勢を学ぶためのおすすめ参考書

今ウクライナ危機で世界はとてつもなく揺れていますが、世界はそもそもあまりに危険な状態にさらされていたことがこの本でわかります。いつどこで何が起きてもおかしくないような、そんなぎりぎりのバランスで世界は成り立っていたのだということを痛感します。

この本ではそんなぞっとするような現実がひたすら語られます。正直、かなり怖い本です。

マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ

(7)シュトラウス『イエスの生涯』~青年たちのキリスト教否定と無神論への流れとは

エンゲルスを無神論へと向かわせた決定的な契機とは何だったのでしょうか。

この記事ではそうした問題を考えるべく、シュトラウスの『イエスの生涯』という作品とエンゲルスの出会いをお話ししていきます。

『イエスの生涯』は当時の急進的な青年たちに絶大な影響を与え、無神論へと導きました。これはマルクスも同じです。マルクスもこの作品から絶大な影響を受けています。

マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ

(6)エンゲルス『ヴッパータールだより』~工場の劣悪な環境を18歳のジャーナリスト、エンゲルスが告発

エンゲルス18歳の時に発表された『ヴッパータールだより』。

後にお話しすることになりますが、この『ヴッパータールだより』のスタイルは後の『イギリスにおける労働者階級の状態』にも引き継がれ、そしてそれはそのままマルクスの『資本論』にも直結していきます。

ギムナジウムを退学し、大学にも行けなかったエンゲルスですが、やはり歴史を変える天才は何かが違います。マルクスの影に隠れてしまいがちですがその片鱗はすでにここに現われています。

マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ

(5)エンゲルスの学業断念と資本主義のシステムを学んだブレーメンでの商人修行

想像力豊かで詩を愛していたエンゲルスが、自分の家業のために無理やり退学させられ、大学進学もあきらめなければならなかった。そして家業とはいえ、やりたくもない仕事の見習いを強制されられる日々。

こうした青年時代がエンゲルスの反抗心をさらに高めることになったのでした。

エンゲルスが政治活動にのめり込むきっかけをこの記事ではお話ししていきます。

マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ

(4)ドイツロマン主義、疾風怒濤とは~マルクス・エンゲルスら青年たちに多大な影響を与えたロマン主義の洗礼

18世紀、19世紀のドイツ思想界に絶大な影響を与えたドイツロマン主義、疾風怒濤とはいかなるものなのか。

ゲーテ、シラー、ヘーゲル、ホフマン、ベートーベン、グリム兄弟など錚々たる顔ぶれが世に現れたこの時代の特徴をこの記事では見ていきます。

マルクス・エンゲルスもこうした時代の子として生れてきています。彼らの思想背景を知る上でも非常に重要なものとなっています。

マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ

(1)エンゲルスを学ぶ意味とは~マルクスに多大な影響を与えた人物としてのエンゲルス像

これから先、「マルクスとエンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ」シリーズと題して全69回、更新を続けていきます。これを読めばマルクスとエンゲルスの思想が出来上がる背景をかなり詳しく知ることができます。

そしてこれはマルクス・エンゲルスを知るだけではなく、宗教、思想、文化、政治、いや人間そのもののあり方についても大きな示唆を与えてくれるものになっています。

マルクス・エンゲルスの生涯と思想背景に学ぶ

年表で見るマルクスとエンゲルスの生涯~二人の波乱万丈の人生と共同事業とは

これより後、マルクスとエンゲルスについての伝記をベースに彼らの人生を見ていくことになりますが、この記事ではその生涯をまずは年表でざっくりと見ていきたいと思います。

マルクスとエンゲルスは分けて語られることも多いですが、彼らの伝記を読んで感じたのは、二人の人生がいかに重なり合っているかということでした。

ですので、二人の辿った生涯を別々のものとして見るのではなく、この記事では一つの年表で記していきたいと思います。

おすすめマルクス・エンゲルス伝記

トリストラム・ハント『エンゲルス マルクスに将軍と呼ばれた男』~マルクスを支えた天才の生涯と思想背景を知れるおすすめ伝記!

この伝記はマルクスやエンゲルスを過度に讃美したり、逆に攻撃するような立場を取りません。そのような過度なイデオロギー偏向とは距離を取り、あくまで史実をもとに書かれています。

そしてこの本を読んだことでいかにエンゲルスがマルクスの著作に影響を与えていたかがわかりました。

マルクスの伝記や解説書を読むより、この本を読んだ方がよりマルクスのことを知ることができるのではないかと思ってしまうほど素晴らしい伝記でした。マルクスの伝記に加えてこの本を読むことをぜひおすすめしたいです。

おすすめマルクス・エンゲルス伝記

玉川寛治『『資本論』と産業革命の時代―マルクスの見たイギリス資本主義』~現地取材によるリアルな記事が魅力の参考書

産業革命について書かれた本はいくつもあれど、「マルクスとエンゲルスが見た」視点から産業革命をじっくり見ていこうという本はなかなか貴重です。写真やイラストも多いのもありがたいです。

マルクスとエンゲルスは実際に産業革命時代を目の当たりにして生活していました。そんな彼らの実体験があったからこそ彼らの思想、作品は生まれてきています。彼らの思想を学ぶ上でも産業革命とはどのようなものだったのか、そして彼らがそれをどのように考えていたかを知ることは非常に重要なことだと思います。