2021年11月4、5日函館市高齢者大学講座にて講演をさせて頂きました
2021年11月4、5日の2日間にわたって函館市高齢者大学講座にて講演をさせて頂きました。
今回はアウシュヴィッツ収容所を訪れた時の体験を中心にお話をさせて頂きました。
講義の前半では私が何を見て何を感じたのかということをお話し、後半は浄土真宗の開祖親鸞聖人の言葉からアウシュヴィッツという出来事を考えていきました。
2021年11月4、5日の2日間にわたって函館市高齢者大学講座にて講演をさせて頂きました。
今回はアウシュヴィッツ収容所を訪れた時の体験を中心にお話をさせて頂きました。
講義の前半では私が何を見て何を感じたのかということをお話し、後半は浄土真宗の開祖親鸞聖人の言葉からアウシュヴィッツという出来事を考えていきました。
普通、SFもののスリリングな展開なら宇宙人とか怪物、機械などもっと恐ろしいものを選びますよね。ですがチャペックは一味違います。何と言っても山椒魚。正直ちょっとかわいいくらいの存在です。ですがチャペックの筆にかかるとその不気味さは宇宙人や怪物をはるかに超えてきます。そしてナチズム、全体主義に対する批判もこの作品には込められています。
チャペックはこの作品でドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』の「大審問官の章」を意識しています。「大審問官の章」は神の絶対性や真理と人間の問題をこれ以上ない位に鋭くえぐり出しています。『カラマーゾフの兄弟』を読んだ方ならきっと驚くと思います。前回の記事で紹介した『ロボット』も驚くべき作品でしたがこの作品も衝撃的でした
私は時間も忘れて一気に読んでしまいました。これほどの作品に出会えるのはなかなかありません。これは名作中の名作と言っても過言ではありません。凄まじい作品です。
私はカフカ作品も好きですが、正直、このチャペックには参ってしまいました。ジャンルは違いますが『変身』と比べてもまったく遜色ない位素晴らしい作品だと思います。
この作品はチェコを代表する作家チャペックのことを知るには最適です。「ロボット」という言葉の生みの親である彼の生涯や思想、作品をわかりやすく解説してくれます。
チャペック作品と合わせてこの本を読むことでよりチャペック作品を楽しむことができます。
とてもわかりやすく、読みやすい本ですのでおすすめです。
カフカは何を「目の当たり」にしていたのか。それを知りたいと思うなら、プラハに行く他はないだろう。実際に旅立つのであれ、想像裡に遊ぶのであれ。プラハへの旅の読本でありツアーガイドでもある本書は、そのいずれの場合についても有能な伴侶となるべく構想されている。また家屋や街並みは可能な限り当時の写真を用いて再現した。(本文より)
カフカの作品は不思議な展開が多く、読んでいるこっちがパニックになるシーンがたくさんあります。
カフカの入門書、参考書としてこの本はとてもおすすめです。
カフカは難しいし暗いからとっつきにくいという方には特におすすめです。きっとそんなカフカのイメージが変わると思います。私はカフカのことがもっと好きになりました。
『カフカ短編集』はひとつひとつの作品がとてもコンパクトなので気軽に読むことができるのも嬉しいです。『審判』や『城』は長い上に難解な部分も多いので、正直読むのが大変です。ですがこの短編集はそのカフカの魅力をそのままに気軽に読むことができるのでとてもおすすめです。
この作品はとてつもない魔力を秘めていますので、疲れている時や余裕のない時はなかなか厳しいかもしれません。
体力を万全にして、そしてある程度カフカを知ってから読むのをおすすめします。
個人的にかなり印象に残った作品でした。面白いかどうかと言われると、正直わかりません。ですが、強烈なインパクトがあったのは事実。これは忘れられない作品になりそうです。
この作品もカフカらしさ全開です。カフカといえば『変身』が有名ですが、個人的には『変身』よりもカフカらしさが出ているように感じました。寒気がするほど不条理全開の作品です。
なかなか手強い作品ではありますが、カフカファンならずともぜひ読んで頂きたい作品です。淡々と進んで行くホラー作品とも言えるかもしれません。