シェイクスピア『十二夜』あらすじと感想~全員片想いの三角関係の行方はいかに!?シェイクスピア得意のトリック炸裂の恋愛喜劇
『十二夜』は非常に軽やかな大団円を迎えます。『リア王』や『マクベス』などの重厚な悲劇とは全く違った雰囲気です。
ヴィオラ演じるサゼーリオーの魅力と双子のトリックによる大団円、私にとってはこれらが大きな見どころだったなと思います。まさに爽快軽やかなストーリーです。ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。
『十二夜』は非常に軽やかな大団円を迎えます。『リア王』や『マクベス』などの重厚な悲劇とは全く違った雰囲気です。
ヴィオラ演じるサゼーリオーの魅力と双子のトリックによる大団円、私にとってはこれらが大きな見どころだったなと思います。まさに爽快軽やかなストーリーです。ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。
この作品は学問を究めんがためには恋愛なんてものに現を抜かすなんてありえないという、非常に堅物で真面目な青年たちが主役です。
4人は女から絶対に離れると誓いを立てるのものの、その誓いを立てたそばから美しい女性たちがやってきます。
4人は表向きは恋をしていないように振舞うのですが、実はあっという間に彼女たちの虜に・・・
真面目で頭でっかちな青年たちがそんな恋に狂っていく様がこの物語で語られます。
『ヴェローナの二紳士』はシェイクスピアの初期に書かれた恋愛喜劇です。
この作品は実は問題作としても知られていて、実際に読んでみるとたしかにこれは物議を醸しだしそうな内容でありました。
ただ、解説で知ったのですがシェイクスピアはあえてこうしたぶっ飛んだ劇を作っていて、そしてそのぶっ飛び具合を楽しめる舞台になるようサーヴィス精神満載の台本を作っていたそうです。なるほど、本で読むのと舞台で観るのとではかなりその毛色が違うようです。
今作の『空騒ぎ』は前回の記事でご紹介した『じゃじゃ馬ならし』と一緒に収録されています。この二作品を一緒に収録した新潮社さんはさすがのチョイスだなと感じました。
と言いますのもこの二作品はどちらもじゃじゃ馬女性の恋を描いたものだからです。ですがそれぞれの主人公は違ったタイプのじゃじゃ馬であり、その相手となる男性もまったく違った性格をしています。
という訳で、似たような恋の話でありながら全く違うストーリーをこの1冊で楽しむことができるということなのです。これはお見事。私もこの二作品を続けて読んでふむふむと頷きながら楽しませて頂きました。
この作品はシェイクスピア初期の喜劇作品で、「じゃじゃ馬むすめ」カタリーナが機知に富んだ伊達男ペトルーキオーによってすっかり優しい別人に様変わりするというストーリです。
この2人の壮絶な舌戦はこの作品の見どころ中の見どころだと思います。
これを実際に生の劇で観たらどんなことになるのでしょうか。これはすさまじい戦いです。まさに言葉、言葉、言葉のオンパレード!
シンプルながらも唸らせられた作品でした。
この作品は『ヘンリー四世』で大活躍したフォルスタッフが時を越えて再登場した物語です。
そして今作はシェイクスピアが唯一同時代を描いた作品としても有名です。
この作品を読んでいて感じたのは、気楽さです。何も考えずに楽しめる安心感があります。重苦しい戦争、政治、陰謀、哲学、悲劇とは無縁の軽やかさがあり、フォルスタッフの人気ぶりを感じられる愉快な作品です。ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。
『ヘンリー四世』で放蕩息子として頼りない姿を見せていたハル王子ですが、前作の終盤で父ヘンリー四世から王冠を受け継ぎ、立派な王になることを誓いました。そのハル王子改めヘンリー五世がどのような王になったかが今作『ヘンリー五世』で語られます。
この作品はイギリスで特に人気で、その理由がライバルフランスとの戦いの勝利による「国威高揚」というのが興味深いです。
この作品の見どころは何と言っても名キャラクター、ハル王子、フォルスタッフの存在です。特にフォルスタッフはシェイクスピアの生み出した最も優れたキャラクターとして知られています。
実際読んでみて納得、これは面白いです。たしかにフォルスタッフの存在感は圧倒的です。
ウィットに富んだ言葉が機関銃のように飛んできます。ああ言えばこう言う。思わずくすっと笑ってしまう名セリフの連発です。
あの有名なフォルスタッフとはどんな男なのかと楽しみにしていた読書でしたが、期待に違わぬ愉快な男でした。これはぜひおすすめしたい作品です。
この作品はヘンリー四世が王となるまでイギリスを統治していた、リチャード二世という王を中心とした史劇になります。
この作品の大きな流れは民衆からも貴族たちからもあまり好かれていないリチャード二世の悪政と、それに対して反旗を翻したボリンスブルック(後のヘンリー四世)との戦いが主軸となっていきます。
『ヘンリー四世』はシェイクスピア史劇の中でも非常に有名な作品ですが、そこに直結する時代を描いたのが本作『リチャード二世』になります。
今回ご紹介する『百年戦争 中世ヨーロッパ最後の闘い』はシェイクスピアの『リチャード二世』の時代背景を知る上でとても参考になる作品です。
この本は薔薇戦争に先立つ百年戦争について学ぶのに非常におすすめな参考書です。
百年戦争といえばあのジャンヌ・ダルクが活躍した戦いです。
この本を読めばシェイクスピア史劇をより楽しめること間違いなしです。ぜひおすすめしたい作品です。