カフカの街プラハとチェコ文学

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トム・ストッパード『ロックンロール』あらすじと感想~クンデラやハヴェルに影響を受けた名作劇

トム・ストッパードの『ロックンロール』はプラハの二大作家ミラン・クンデラとヴァーツラフ・ハヴェルの二人の論争と、さらには抑圧下のプラハの雰囲気を絶妙に表現しています。

プラハの春についてもっと知りたい方、ハヴェルやクンデラについてもっと知りたい方にはぜひおすすめしたい作品です。

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V・ハヴェル『ジェブラーツカー・オペラ〈乞食オペラ〉』プラハの春以後の空気を知るのに必読の傑作劇!

劇作家にしてチェコ大統領であるヴァーツラフ・ハヴェルの代表作『ジェブラーツカー・オペラ』

作品そのものももちろん面白いのですが、秀逸なのはこの本に書かれている解説です。

プラハの春以後の空気を掴むのに非常におすすめな1冊です!ぜひこの本がもっと世に広まることを願っています。

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V・ハヴェル『ガーデン・パーティ』あらすじと感想~カフカファンにもおすすめ!劇作家ハヴェルの代表作

ハヴェルの『ガーデン・パーティ』は不条理劇と言われるジャンルになります。
わかりやすいお笑い劇ではなく、とにかくシュール。
噛み合わない会話ややりとり、風刺で観客を笑わせます。
しかもハヴェルのこの作品の不条理さはまるでカフカを思わせるような、不思議な展開です。
プラハの文化レベルの高さを感じられる素晴らしい作品です。

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V・ハヴェル『プラハ獄中記―妻オルガへの手紙』~ソ連抑圧下の未来のチェコ大統領の監獄からの書簡集

この書簡集では奥様とのプライベートなやりとりや、監獄生活の様子、ハヴェルの観察、思索、エッセイ風文章など様々な手紙を読むことができます。

彼が苦しい監獄生活の中で机に向かって黙々とこの書簡を書いている姿を想像して私はこの本を読みました。ソ連抑圧時代に必死に抵抗したハヴェルの人間的大きさには頭が上がりません。

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「Reduta Jazz Club」を訪ねて~プラハのおすすめ老舗ジャズクラブ!ソ連抑圧時代にもチェコ文化を発信し続けた伝説的クラブ

2019年私がプラハで訪れた「Reduta Jazz Club」

私がここを訪れたのは、ネットでここが老舗でおすすめなジャズクラブだという情報を見たからでした。そのレドゥタがチェコの歴史を語る上でものすごい役割を果たしていたとは本当に驚きました。

この記事ではそんなレドゥタのレポをご紹介していきます

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『ハヴェル自伝 抵抗の半生』~劇作家からチェコ大統領へープラハの春からビロード革命へ

ハヴェルがどれだけ苦しい状況に置かれていたかは他の本から知っていましたが、この自伝を読むとさらにその厳しさが伝わってきます。

ソ連による言論弾圧の中、劇作家として文化の力、言葉の力を信じ続けたハヴェルの精神力には驚かされます。

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V・ハヴェル『力なき者たちの力』概要と感想~チェコ大統領による必読エッセイ~知らぬ間に全体主義に加担する私たち

この本は衝撃的な1冊です。私が今年読んだ本の中でもトップクラスのインパクトを受けた作品でした。元々プラハの春に関心を持っていた私でしたが、この本を読み、あの当時のプラハで何が起こっていたのか、そしてそこからどうやってソ連圏崩壊まで戦い、自由を勝ち取ったのかという流れを改めて考え直させられる作品となりました。

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春江一也『プラハの春』あらすじと感想~これを読めばプラハが好きになる!

「それにしても美しい。プラハはなぜこんなに美しいのか!」という世界をこの本では体感できます。この本を読めばまずプラハを好きになること請け合いです。プラハ好きはもっともっとプラハを好きになることでしょう。ぜひ読んでみてください!

そして当時のプラハ情勢も知れる非常に優れた作品だと私は思います。

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クンデラ『存在の耐えられない軽さ』あらすじと感想~プラハの春以後の共産主義支配の空気を知るために

私がこの作品を読もうと思ったのは「プラハの春」以後のプラハの雰囲気を知るためでした。この作品ではプラハの知識人たちが負うことになった苦難の生活の雰囲気をリアルに知ることでできます。また、この作品の中盤以降は特にこうしたソ連による支配に対する著者の分析が小説を介して語られます。これはかなりの迫力で息を呑むほどです。

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ジョセフ・クーデルカ『プラハ侵攻1968』~傑作写真集!プラハ市民はいかに戦車と向き合ったのか!

この本は写真家ジョセフ・クーデルカによるソ連のプラハ侵攻の様子を収めた写真集です。
美しいプラハの街に大量の戦車と完全武装の軍人たちが押し寄せ、武力で制圧。
これにより、抑圧からの自由を求めたプラハの春は完全に終焉を迎えることになってしまいました。
その緊迫したプラハ情勢をリアルに体感できるのがこの作品です。