2023年5月

特捜部Q僧侶の日記

J・A・オールスン『特捜部Q 檻の中の女』あらすじと感想~ナイーブな凄腕主人公が魅力のおすすめ海外ミステリー!

さすがは今大注目のミステリー!

謎が謎を呼ぶ展開。緊張感。これは一気に読ませます。私はそれこそ貪るように読み切ってしまいました。ちびちび読むのは不可能です。先が気になって止まることができません。

著者のストーリー展開はもう言わずもがなの素晴らしさですが翻訳も素晴らしいと思います。とにかく読みやすい!これは素晴らしい海外ミステリーです。

村上春樹や伊藤計劃が好きな方にもぜひとも読んでほしい作品です。逆に言えばこの作品が好きな方は『ダンス・ダンス・ダンス』や『虐殺器官』も必ずやヒットすることでしょう。おすすめです!

恐怖の谷イギリス・ドイツ文学と歴史・文化

コナン・ドイル『恐怖の谷』あらすじと感想~シャーロック・ホームズシリーズで私が一番好きな作品!

タイトルにも書きましたが今作『恐怖の谷』はシャーロック・ホームズシリーズの中で私が最も好きな作品です。

この本の巻末解説に「一般にはドイルの代表作と見なされている『バスカヴィル家の犬』よりも、この作のほうに愛着をもつ評者もあるらしいのである」と書かれていましたが、まさに私もその一人です。

たしかに知名度や人気では『バスカヴィル家の犬』の方が上でしょう。かく言う私も『恐怖の谷』を読むまではホームズといえば『バスカヴィル』と思っていました。

ですが『恐怖の谷』を読んでからはすっかりこの作品の面白さに夢中になってしまい、それこそ何度も何度も読み返しています。

バスカヴィル家の犬イギリス・ドイツ文学と歴史・文化

コナン・ドイル『バスカヴィル家の犬』あらすじと感想~ミステリー小説の王道中の王道!ホームズシリーズ屈指の人気作!

今から100年以上も前に書かれた『バスカヴィル家の犬』ですが、この作品は今なお多くのファンに愛され続け、ホームズの長編小説において最も高く評価されている作品でもあります。

まず、そもそも本のタイトルがいいですよね。『バスカヴィル家の犬』という何ともミステリアスでキャッチーなフレーズ。

そして話の冒頭から謎が謎を呼び、ホームズですら苦戦する厳しい展開。敵はあのホームズを煙に巻くほどの相当な手練れです。

また、物語の舞台もこれまた秀逸です。いかにも何か起きそうな不気味な空間。自然環境と人為が絡み合った恐ろしい舞台装置は読者を常にハラハラさせます。

これは読んで間違いなしの名作です。

シャーロック・ホームズの冒険イギリス・ドイツ文学と歴史・文化

コナン・ドイル『シャーロック・ホームズの冒険』~『ボヘミアの醜聞』『赤髪組合』など珠玉の名作が収録された第一短編集

今作『シャーロック・ホームズの冒険』は『緋色の研究』、『四つの署名』で大ヒットしたシャーロック・ホームズシリーズの最初の短編集になります。

最初の短編集でありながらそのクオリティは折り紙付き。これからいくつも短編集が出るのでありますが、その中でも今作はベストなのではないかと思うほど面白いです。

その中でも特に好きな事件はやはり『ボヘミアの醜聞』です。まずタイトルからしてとんでもなくオシャレ。訳者の言葉選びのセンスには脱帽です。

一日一つペースでゆったり読んでいくもよし、一気に読み切るもよし、その楽しみ方は様々です。

読書初心者にも自信を持っておすすめできる名作短編集です。ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。