長部三郎『伝わる英語表現法』売り切れ続出の話題のおすすめ英語教本!もっと早くに知りたかった!

僧侶の日記

もっと早くに知りたかった!話題のおすすめ英語教本!長部三郎『伝わる英語表現法』

今回ご紹介するのは岩波書店より2001年に発行された長部三郎著『伝わる英語表現法』です。

私がこの本を知ったのはTwitterのとあるツイートがきっかけでした。

岩波書店から出たこの本が異様に売れているというツイートを見て、「どれどれ?」と気になり覗いてみるとどうやらこの本はものすごい1冊だったようです。

次のツイートに張られているリンク先の解説をを読んで頂ければこの本のすごさがすぐにわかると思います。

私もこの解説を見て、この本は只者ではないぞとすぐに感じました。これは急がないといかん!早くしないと売り切れる!と急いでAmazonや楽天などのサイトを見るもすでに売り切れ!

そして困った困ったと慌てて地元の本屋さんに電話してみるとなんと!在庫ありとのこと!早速取り置きを依頼し本日受け取りに行って参りました。

早速この本を読んでみたのですがやはり素晴らしい・・・!

この本は単に日本語を英語に訳せるようになるという話ではなく、日本語と英語のそもそもの仕組みや文化的な違いから学んでいきます。

私たちは英語を話そうとする時、無意識に日本語のルールに則り、日本人の文化に沿って英語を話そうとしてしまっている。だからこそ英語を話すのが難しくなる。

詳しいことは上のツイートのリンク先を見て頂きたいのですが、とにかく目から鱗の解説が満載です。

「もっと早くこの本に出会ってたら!」と心の底から思います。

というのも、私は2019年、80日をかけて13カ国を巡る旅に出ました。

当然ながらその時はほとんど英語で話をしなければなりませんでした。一応大学受験での勉強のおかげか、行く直前の詰め込みのおかげか話を聞く分にはなんとなく相手の言わんとしていることがわかる程度ではありました。

しかしこちらから話そうとなるとなかなか言葉が出てこない・・・!言いたいことは山ほどあるのにどう言えばいいのかさっぱりわからないということがたくさんあったのです。

特にガイドさんにもっと詳しく教えてほしい時や、宗教的なデリケートな問題のことについてなどもっと議論をしてみたい時が本当にもどかしかったです。旅行英語や日常会話程度でしたらボディーランゲージなどを駆使してコミュニケーションを取ることができます。しかしこれが専門的な内容の会話や討論となってくると話は全く別です。

悔しいかな私が英語でガイドさんや現地の方にすいすい質問できるようになったのは最後の国キューバに入ってようやくのことでした。それまでは聞き役に徹するか、前もって準備しておいた質問やたどたどしい会話でなんとか話をする程度だったのです。これは今でも悔やまれる経験になりました。

それを思うとこの本のありがたみが今ものすごく感じられます。次に海外に行くときはもっともっと自分から話したい、質問したい。次の旅がものすごく楽しみになってきました。きっとコロナが終われば海外に行きたいという方がたくさんおられると思います。そういう方にぜひこの本はおすすめしたいです。

また、この本では日本語とはそもそも何なのか、どんな特徴があるのかということも考えさせられます。私たちは当たり前のように日本語を使っていますが、英語といざ比べてみるとそれがどれだけ独特であるかがよくわかります。やはり比べてみてわかるということはありますよね。日本文化を知るという意味でもこの本は非常に興味深いものでありました。

これは何度も何度も読み返してしっかり自分の血肉にしたいなと思える素晴らしい一冊です。

この本はもともとブログに紹介するつもりはなかったのですが、読んでいてつい熱くなってしまい思わず書いてしまいました。それくらい嬉しい出会いになりました。

この本は今ものすごく売れていて入手も困難になっているそうですが、この反響ぶりだときっとどんどん増版がかかるのではないでしょうか。

いい本がたくさん売れるのは素晴らしいことです。日本人の英語力、いや文化力に必ずそれは反映されます。この本がもっともっと広まることを願っています。

非常におすすめな1冊です!ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。

以上、「長部三郎『伝わる英語表現法』売り切れ続出の話題のおすすめ英語教本!もっと早くに知りたかった!」でした。

※最近出た岩波新書の作品も素晴らしいのでぜひおすすめしたいです。これらの本も話題になっています。紹介記事はこちら↓
末木文美士編『死者と霊性―近代を問い直す』コロナ禍の今、死とどう向き合うか
吉田謙一『法医学者の使命「人の死を生かす」ために』突然死は驚くほど私達の身近にあった
柴宜弘『ユーゴスラヴィア現代史 新版』ボスニア内戦とは何だったのかを学ぶために
末近浩太『イスラーム主義―もう一つの近代を構想する』現代のイスラム教の流れを知るのにおすすめ

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