アンリ・トロワイヤ『トゥルゲーネフ伝』~ツルゲーネフのおすすめ伝記!
トロワイヤは彼の他の伝記作品と同じく、この作品でも物語的な語り口でツルゲーネフの生涯を綴ります。
特に、ドストエフスキーをもっと知りたいという方には必見です。ドストエフスキーがなぜ彼をこんなにも毛嫌いしたかがよくわかります。そして、そんなツルゲーネフがなぜそのようになっていったのかも幼少期から遡って知ることができます。
ひとつひとつのエピソードがとても興味深かったです。
とてもおすすめな伝記です。
トロワイヤは彼の他の伝記作品と同じく、この作品でも物語的な語り口でツルゲーネフの生涯を綴ります。
特に、ドストエフスキーをもっと知りたいという方には必見です。ドストエフスキーがなぜ彼をこんなにも毛嫌いしたかがよくわかります。そして、そんなツルゲーネフがなぜそのようになっていったのかも幼少期から遡って知ることができます。
ひとつひとつのエピソードがとても興味深かったです。
とてもおすすめな伝記です。
ドストエフスキーのライバル、ツルゲーネフ。彼を知ることでドストエフスキーが何に対して批判していたのか、彼がどのようなことに怒り、ロシアについてどのように考えていたかがよりはっきりしてくると思われます。
また、ツルゲーネフの文学は芸術作品として世界中で非常に高い評価を得ています。
文学としての芸術とは何か、そしてそれを補ってやまないドストエフスキーの思想力とは何かというのもツルゲーネフを読むことで見えてくるのではないかと感じています。
芸術家ツルゲーネフの凄みをこれから見ていくことになりそうです。
はじめに 私の世界一周の旅の最後の国、キューバ。 地図で見ればアメリカ本土から本当に目と鼻の先。 近いが故にアメリカから脅威とされ、キューバ危機では全面核戦争の瀬戸際まで行ってしまった国。 それがキューバ。 そして私がこ…
『死せる魂』は1842年に発表されたゴーゴリの代表作たる長編小説です。
ゴーゴリはプーシキンに直接師事していました。ここにプーシキン―ゴーゴリというロシア文学の流れを作った偉大な関係がありました。
そんな尊敬する師プーシキンから譲ってもらったテーマをゴーゴリはこの作品で発展させていきます。
ドストエフスキーもこの作品を非常に好んでいたとされています。
ロシアの現実をリアルに描写する。
後のロシア人作家たちの共通のテーマがこの作品によって明確に示されることになったのでした。
『外套』はドストエフスキーを理解する上でも非常に重要な作品と言えます。
また当時のロシア社会を知る上でも興味深い作品です。ロシアの小役人たちの生態をゴーゴリはユーモアを交えて語っています。
ドストエフスキーは『外套』を下敷きに彼独自の物語を書き始めます。それが彼のデビュー作『貧しき人びと』だったのです。
『検察官』のあらすじは、不正で私腹を肥やす役人たちが行きずりの若い旅人フレスタコーフを自分たちを摘発するためにやってきた検察官と勘違いし、役人たちが右往左往してとんちんかんなやりとりを繰り返すという喜劇です。
ゴーゴリは学生時代から風刺の達人で、ターゲットの特徴を絶妙に抽出し、ユーモアたっぷりに表現するのが得意な青年でした。そんな彼がロシア社会の悪を風刺し笑ってやりながら世の中を良くしようと考え作ったのがこの作品だったのです。
ドストエフスキーはゴーゴリの『狂人日記』、『鼻』の影響を強く受けて彼の二番目の作品『二重人格』を作り上げました。
ゴーゴリの作品を読むことでドストエフスキーが何を言いたかったのかがより明らかになってくるように思えます。
作品としても『狂人日記』、『鼻』は非常に面白いです。シュールな笑いの極みと言ってもいいかもしれません。
シュールな笑いの好きな方はまずはまると思います。
ゴーゴリ作品の中でもずば抜けて読みやすい作品となっていますのでとてもおすすめです。
この作品はサンクトペテルブルクで最も賑わうメインの大通りである「ネフスキイ大通り」を舞台にした物語です。
ネフスキイ通りは不思議な魅力を持った通りで、誰しもがこの通りにうっとりさせられてしまうとゴーゴリは言います。
しかしこの華やかな通りに騙されてはいけない。ここではあらゆる不思議なことが起こるのだと彼は言い、物語が始まっていきます。
ゴーゴリはこの作品をきっかけにいくつもの「ペテルブルクもの」を執筆していくことになります。
そしてそれらの作品群がドストエフスキーにも大きな影響を与えていくことになったのです。
これまでの記事でドストエフスキーが最も敬愛していたプーシキンについてお話ししてきましたが、今回からそのプーシキンの後にロシア文学界を牽引したゴーゴリについてお話ししていきます。
ゴーゴリもドストエフスキーが非常に好んでいた作家で、彼のデビュー作『貧しき人びと』はゴーゴリの影響を強く受けていると言われています。
また、晩年には彼の子どもたちにゴーゴリの『タラス・ブーリバ』を読んで聞かせたりするなど、生涯を通してこの作家に対する愛情がうかがわれるエピソードが残っています。