2020年9月

ディケンズイギリスの文豪ディケンズ

イギリスの文豪ディケンズとは~ディケンズなくしてドストエフスキーなし!

ディケンズはキリスト教作家としても尊敬されていました。ドストエフスキーが彼のことを非常に大切にしていたのもここに根があります。

ドストエフスキーは彼をキリスト教作家として尊敬していました。

そしてディケンズの愛に満ちた作品を愛し、その優しい世界観を感じていたのかもしれません。

悪のはびこる世界でも、優しい愛ある人間性を感じることができるのがディケンズの作品です。

だからこそドストエフスキーは子どもたちへの教育や、妻アンナ夫人にディケンズを勧めていたのかもしれません。

アイヴァンホーイギリス・ドイツ文学と歴史・文化

ウォルター・スコット『アイヴァンホー』あらすじと感想~ロビン・フットや黒騎士の大活躍!騎士道物語の最高峰!

ドストエフスキーが子供たちの教育に最適だと勧めるウォルター・スコット。

その代表作である『アイヴァンホー』は騎士道物語の王道であり、「THE 勧善懲悪物語」であります。

善は悪に勝つ!悪に負けない気高い心!そして強く生きること!悪と戦うこと!

こうしたメッセージがこの物語に込められています。

しかも純粋に小説として面白い!

これなら子どもたちもワクワクしながら読み進めることができることでしょう。

ドストエフスキーが子どもの教育に勧めるのもわかるような気がします。

スピリディオンフランス文学と歴史・文化

ジョルジュ・サンド『スピリディオン』あらすじと感想~『カラマーゾフの兄弟』に決定的影響!?サンドの修道院小説

ドストエフスキーに大きな影響を与えたジョルジュ・サンド。そのサンドの作品をもう少し読んでみたいと思い、本を探していると驚くべきフレーズが私の目の前に飛び込んできました。本の帯に大きくこう書かれていたのです。

「ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』に決定的に影響を与えた作品」

え!?

私は自分の目を疑いました。これには驚きでした。

というわけで私は早速この本を読んでみることにしたのですが、驚きの内容がどんどん出てきました。この記事ではそれらをまとめています。

親鸞とドストエフスキー親鸞とドストエフスキー

「なぜ僧侶の私がドストエフスキーや世界文学を?」記事一覧~親鸞とドストエフスキーの驚くべき共通点

親鸞とドストエフスキー。

平安末期から鎌倉時代に生きた僧侶と、片や19世紀ロシアを代表する文豪。

全く関係のなさそうな2人ですが実は重大なつながりがあるとしたらいかがでしょうか。

このまとめ記事ではそうした私とドストエフスキーの出会いと、なぜ僧侶である私がドストエフスキーを学ばなければならないのかを紹介しています。

ジャンヌフランス文学と歴史・文化

ジョルジュ・サンド『ジャンヌ』あらすじと感想~高潔な少女を描いた傑作小説!ドストエフスキーも絶賛!

ジョルジュ・サンドは「私の方は、こうあって欲しいと私が望むように、こうあるべきだと私が信じるように描こうとしたのです」という姿勢で作品を書いています。

ここがジョルジュ・サンドが理想主義的な小説家と言われる所以であります。ここにバルザックやゾラのように「あるがまま」の人間の姿を描く作家との違いを見て取ることができます。

あら皮フランス文学と歴史・文化

バルザック『あら皮』あらすじ解説と感想~まるで仏教説話!欲望は実現するとつまらない?

この作品は欲望がすべて叶うとわかった瞬間、人生が一変し、欲望が叶う度に残りの命が減っていくという運命を背負ってしまった青年の物語です。

私がこの作品を読んで真っ先に思い浮かんだのはブッダの生涯のとあるお話でした。

この記事ではそんな仏教説話とのつながりについてもお話ししていきます。

タンザニアタンザニア・トルコ編

人類発祥の地へ!僧侶上田隆弘の世界一周記 タンザニア編一覧

2019年3月26日から始まった私の世界一周の旅。

その記念すべき最初の国はアフリカのタンザニア。

私の目的地はオルドバイ渓谷。

人類発祥の地と呼ばれるこの景色をどうしても観たくて私は旅に出たのでありました。

宗教とは何かという問いは、人類発祥の歴史と切り離すことができない。

それを知った時の衝撃はその後の私にとてつもない影響を与えることになりました。

タンザニア編で語られることは宗教と人類の進化の歴史へと目を向けた記録です。

バルザックフランス文学と歴史・文化

バルザック『ウージェニー・グランデ』あらすじと感想~守銭奴の父と素朴な愛を貫く高潔な娘の物語

この作品はドストエフスキーと非常に関係の深い作品で、1843年、彼が22歳の頃、この作品をロシア語に翻訳して出版しようとしていた作品でした。

ドストエフスキーは若い頃からバルザックに傾倒していて、強い影響を受けています。

その彼がロシア語に翻訳する作品として目を付けたのがこの『ウージェニー・グランデ』だったのです。

この作品は強烈な守銭奴のフェリックス爺さんとその娘のウージェニーを中心にした物語で、金銭に象徴される物欲と精神的な高潔との戦いが描かれています。

ドストエフスキーとレミゼフランス文学と歴史・文化

フランスを代表する作家ユゴーとおすすめ作品、考察記事一覧

日本においてユゴーは『レ・ミゼラブル』で有名でありますが、フランスでは大詩人としてのユゴーの存在があり、激動のフランスを生き抜いた指導者としての顔があります。

そして国葬でパンテオンに葬られたことからもわかるように、単なるひとりの作家の域を超えて、フランスを代表する偉人として尊敬を集めている人物であります。

この記事ではユゴーについて書いたこれまでの14記事をまとめています。

九十三年フランス文学と歴史・文化

ユゴー『九十三年』あらすじと感想~人間愛はすべてに勝るのか!フランス革命期の混乱を描いたユゴー渾身の名作!

1793年は1789年に始まったフランス革命が進み、フランス国王ルイ16世がギロチンで処刑され、ロベスピエール、マラ、ダントンなどによる恐怖政治が始まりだした年でありました。

自由・平等・友愛を掲げた革命が、その革命を守るために今度は互いに互いを敵だと密告し合いギロチン送りにする恐怖の時代に突入する恐るべき時代だったのです。

ユゴーはそんな悲惨な内紛が起こっていた1793年を題材にこの小説を書き始めます