2020年9月

ピョートルロシアの歴史・文化とドストエフスキー

サンクトペテルブルクを作った男ピョートル大帝―ロシア版明治維新を断行した規格外の皇帝に迫る

ロシアの広大な土地を統御するにはそれほどスケールの大きな人物でなければ成り立たない。

並の人物では到底成しえないことを彼らは軽々とやってのけます。

ドストエフスキーやトルストイが活躍するロシアはこうした規格外の皇帝たちが作りあげたものなのです。

ロシアの近代化を成し遂げ、サンクトペテルブルクを作った男ピョートル大帝も非常に興味深い人物でした。

イヴァン雷帝ロシアの歴史・文化とドストエフスキー

暴君!?名君!?イヴァン雷帝の混沌たる精神とは!ロシアの謎に迫る鍵!

謎の多いドストエフスキー作品を考えていく上でこの人物を知ることができたのはとてもありがたいことでした。

シンプルに読み物として、歴史物語としてもとても面白いので『イヴァン雷帝』はとてもおすすめです。彼を知ることは「かつての古い歴史」を学ぶというだけではなく、「今現在の私たちの世界」を知る手がかりになります。

それほど示唆に富んだ人物です。

ぜひイヴァン雷帝の圧倒的スケールを皆さんも体験して頂けたらなと思います。

クレムリンロシアの歴史・文化とドストエフスキー

キャサリン・メリデール『クレムリン 赤い城壁の歴史』~イデオロギーとしての「モスクワのクレムリン」とは

歴史を知ることは現在を知ることである。

その歴史がどう編纂され、どのような意図を持っているのか。

この本はクレムリンの歴史を学んでいく本ではありますが、実は現在のロシア、いやそれだけにとどまらず世界中の人間の「現在」を解き明かしていく作品となっています。これは非常に興味深いです。

この本を読むことでクレムリンを通したロシアの歴史、精神を学ぶことができます。非常にスリリングで面白い本でした。かなりおすすめです!

ロシアロシアの歴史・文化とドストエフスキー

謎の国ロシアの歴史を年表を用いてざっくり解説!

正直、ドストエフスキーを学ぶまで私はほとんどロシアのことを知りませんでした。

「極寒の薄暗いどんよりした恐い国」

そんなイメージが頭にあるだけでした。

いつ頃からロシアという国が成立し、どんな歴史を経て今に至っているかなど全く想像すらできなかったのです。いや、興味関心もなかったというのが正直なところかもしれません。

謎の国ロシア。

ですが、いざ調べてみると実はこの国の歴史は非常に面白いことがわかってきました。

ボスニア・クロアチア編

異国情緒溢れる街サラエボ探訪と紛争経験者に聞くボスニア紛争の現実 世界一周記ボスニア編一覧

私の旅で最も心に残った国!僧侶上田隆弘の世界一周記ボスニア編一覧19記事 私がオーストリアの次に向かったのはボスニア・ヘルツェゴビナという国。 ボスニア・ヘルツェゴビナ・・・ この国に対して、みなさんはどのようなイメージ…

神野正史イギリス・ドイツ文学と歴史・文化

神野正史『世界史劇場 天才ビスマルクの策謀』普仏戦争とエミール・ゾラ、ドストエフスキーへの影響を考えるのにおすすめ!

普通に生活していてはなかなか知ることができない戦争の真の姿や、なぜ戦争が起こるのか、なぜ平和は実現しないのかということを神野先生は国際関係の歴史から丁寧に解説してくれます。

この本を読めば世界に対するものの見方が変わってくると思います。

そして同時に、日本人たる私たちが今世界でどのような状況に置かれているのかも考えさせられることになります。

この本では日露戦争のことも言及されていて、遠いヨーロッパの出来事がいかに日本にも強力な影響を与えていたかが一目瞭然でした。

群盗イギリス・ドイツ文学と歴史・文化

シラー『群盗』あらすじと感想~『カラマーゾフの兄弟』に強烈な影響を与えたシラーの代表作!

この作品はなんと、シラーが22歳の年に書かれた作品で、一躍文壇の寵児に躍り出た出世作になります。

そしてこの作品はドストエフスキーが10歳の時、演劇でこの『群盗』を観て生涯忘れえぬ衝撃を受けたとされている作品です。

これは名作です。『カラマーゾフの兄弟』に関心のある人はもちろんですが、そうではない人もシラーのこの作品を読む価値は間違いなくあります。面白い作品です。おすすめです。

大いなる遺産イギリスの文豪ディケンズ

ディケンズ晩年の傑作『大いなる遺産』あらすじと感想~巨万の富が少年の人生を狂わせる!?

この物語は少年ピップの成長物語です。貧しいながらも人間味ある生活をしていたピップはふとしたことからお金持ちの令嬢エステラに恋をします。

エステラへの恋は贅沢な暮らしへの憧れへとつながり、やがてピップに貧しい生活を捨てさせることになります。

しかし謎の遺産を相続することになりお金持ちになったピップは次々と謎の出来事に巻き込まれ、彼の「大いなる遺産」はますます謎めいたものとなっていきます。

「大いなる遺産」とは一体何なのか。誰からの遺産なのか。そしてピップはどうなってしまうのか。最後の最後まで息をつかせぬストーリ―で私たちを楽しませてくれます。

二都物語イギリスの文豪ディケンズ

ディケンズ屈指の人気作『二都物語』あらすじと感想~フランス革命期のロンドンとパリを描く!

この作品は展開が早く、またそれぞれの登場人物もキャラが際立っていて読みやすいです。

解説でも、

「『二都物語』は、そうした〝ダーク〟ディケンズ全開の一篇で、二十を超える作品のなかでも傑出したエンターテインメントだ。二作しかない歴史物のひとつだが、『クリスマス・キャロル』とともにもっともよく知られ、小説として世界歴代トップクラスのべストセラーでもある。」と紹介されている名作です